こどものころにみた空は の感想
参照データ
タイトル | こどものころにみた空は |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 工藤 直子 |
販売元 | 理論社 |
JANコード | 9784652077047 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 詩集 |
購入者の感想
「童心に帰る」って言葉はうそだと思う。
そんな風に「乗り越えたもの」「過ぎ去ったもの」として扱うなんて。こどもを見くびってはいけない。
だから「こどものじかん」というのは/「人間」の時間を/はるかに 超えて ひろがっているようにおもう/生まれるまえからあって/死んだあとまで つづいているように思う
という工藤直子のことばに感心した。
『こどものころにみた空は』を読むと、おためごかしに大人が「童心」などと呼んでいるものは、あれは郷愁であって「童心」とは別物だと思わされる。
生のこどものこころはこんなにもスリリングで、傷つきやすく気高い。真実を直感的に捉えているのを思い起こすと大人なんかよりずっと大人だと思ってしまう。工藤さんの詩を読んでいて、私の幼少期は緊張と不安と期待がない混ぜの、とても辛い(でも楽しい)ものだったのをマザマザと思い出しました。(うちは日本一不幸な少女や)というのはじゃりん子チエの有名な台詞だけれど、私も思ってた(大人は気楽でいいなぁ)って。
66歳の工藤さんに、こんな詩が書けるのは生っちょろい童心なんぞがあるからではなくて、日々一刻一刻を、こどもと同じように真摯に戦われているからではなのか・・・そんな風に思った。
ご子息の松本大洋さんのカットも気持ちのゆらぎがあって、素敵です。
そんな風に「乗り越えたもの」「過ぎ去ったもの」として扱うなんて。こどもを見くびってはいけない。
だから「こどものじかん」というのは/「人間」の時間を/はるかに 超えて ひろがっているようにおもう/生まれるまえからあって/死んだあとまで つづいているように思う
という工藤直子のことばに感心した。
『こどものころにみた空は』を読むと、おためごかしに大人が「童心」などと呼んでいるものは、あれは郷愁であって「童心」とは別物だと思わされる。
生のこどものこころはこんなにもスリリングで、傷つきやすく気高い。真実を直感的に捉えているのを思い起こすと大人なんかよりずっと大人だと思ってしまう。工藤さんの詩を読んでいて、私の幼少期は緊張と不安と期待がない混ぜの、とても辛い(でも楽しい)ものだったのをマザマザと思い出しました。(うちは日本一不幸な少女や)というのはじゃりん子チエの有名な台詞だけれど、私も思ってた(大人は気楽でいいなぁ)って。
66歳の工藤さんに、こんな詩が書けるのは生っちょろい童心なんぞがあるからではなくて、日々一刻一刻を、こどもと同じように真摯に戦われているからではなのか・・・そんな風に思った。
ご子息の松本大洋さんのカットも気持ちのゆらぎがあって、素敵です。