ゴーマニズム宣言SPECIAL 新戦争論1 の感想

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参照データ

タイトルゴーマニズム宣言SPECIAL 新戦争論1
発売日販売日未定
製作者小林 よしのり
販売元幻冬舎
JANコード9784344027138
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 軍事 » 軍事入門

購入者の感想

以前の戦争論3部作は読んでいるがそれよりさらに過激。
自らおかしいと思ったことは全てぶったたく。
ネット右翼はじめ、最近の右翼論壇、本来小林よしのり派と思われる人たちにも容赦なし。
孤独な戦いだ。
最近の小林よしのりは変わったと言われているそうだが、僕にはこの漫画を読む限りは、よりゴーマン化し孤高の戦いを繰り広げているように思う。

第21章『日系ブラジル人「勝ち組」が信じたい情報』は非常に良かったです。
この章だけでも読む価値があると思います。
「(敗戦後)ブラジルでは25万人の日系移民のうち8割以上が日本は戦争に勝ったと頑なに信じていた」ことを伝え、そこからの教訓として「日本人そのものの危うさから、目をそらすんじゃない!」としています。

日本人が集団ヒステリーを起こしたときの状況は、井沢元彦さんの「逆説の日本史」にも書かれていました(20巻幕末年代史編III『「正論を述べれば殺される」長州藩を見限った高杉晋作の暇乞い』)。
日本は神国であり外国と戦っても勝てると信じていた幕末の長州人に対して本当のこと「西洋諸国の技術や兵器がいかに優れているかを力説した」中島名左衛門という人が暗殺されてしまった事件が、小林よしのりさんが今作で紹介している戦後ブラジルの日系移民の話と重なります。

井沢さんの前述の本に紹介されていましたが山本七平さんの「空気の研究」という本には「日本にはその場の空気というものがあるというのだ。それは相当勇気のある人間でも抵抗するのは難しい」というコメントが紹介されています。

その「空気」とはどういうものなのか。それが今作の第21章『日系ブラジル人「勝ち組」が信じたい情報』ではとても良く表現されていました。
他の国の人がどうかはわかりませんが、日本人には時にこういう傾向があるのだ、ということを改めて認識しました。こういう空気になっては正論が通じないのです。
太平洋戦争に突入した原因にもこの空気というものの影響が強いのではないでしょうか。

正論が通じない、議論ができないような状況を作らないように1人1人が気を付けることが大切で、それは1市民でもできる大切なことなのではないかと思いました。

そのためにはなぜそのような「空気」が作られてしまうのかを知っておいたほうが良いと思います。
小林よりのりさんはその原因を、
「人は信じたい情報しか信じないのだ」
「人が知りたくない事実を載せても商売にならない。それがメディアの大欠点である」
「事実を知る勇気がないのが、日本人の多数派なのだ」

去年の終戦記念日、戦争について調べていたときに偶然「戦争論」に出会いました。あの時の衝撃は今でも忘れられません。

今回新作が出ると聞き、すぐに買いました。
ここの所ずっと、知らなかった日本軍の栄誉の面ばかりを見ようとして流行りの嫌韓本や日本自賛本に手を出していました。
偏ったらだめだと思いつつ、『信じたい情報』のみに偏ってました。

偏りすぎることの愚かさというか、自分が無意識に好みの情報だけを得ていることにも気付かされました。戦争の『被害』『加害』『栄誉』どれか1つを選ぶのではなく全て存在しているのだからどれも知らなくてはならない…

まだまだ勉強不足と思わせてくれる本でした。買ってよかったです。

戦争論1〜3まですべて読ませていただきました。
広島出身で左翼がかった教育で育ってきた私には戦争論シリーズは新鮮に感じられた記憶が今でも忘れられません。

戦争論全般を通して感じるのは、
小林氏の本の魅力は、読者も事実ベースで考えを巡らすことができる点にあると思います。

マンガだから伝わる!おもしろい!というのも小林氏の本の魅力かもしれませんが、
彼と同じソース(情報)を使ってあるべき姿を考える読者と著者との「スキマ」が面白いのかもしれません。
歴史や戦争が語られる際に、時の権力者(人、国、企業)や一面的な当事者の感情、メディアの恣意的な報道により
得た断片的な情報から「事実」を組み立ててしまうと思います。というか、そうせざるえませんよね。

しかし、色のついてない情報(事実)に触れることで別の側面が浮き彫りになってきます。
過去の事実、権力者や当事者発言、参考文献(データ)や裏取の取材、経験に基づいたものが彼の表現を
作っているものであり、彼の主張は否定できたとしても絶対的に否定できない事実がそこにあります。
それをもとに「あなたはどう考えますか?」というのが本書の味かと思います。

中には小林氏のパーソナリティーや表現の仕方に味がありすぎるので賛否両論分かれる人はいるかもしれませんが、
言論の書としてはまっとうなものだと確信しています。

最後に本書の一部紹介します。
印象に強く残ったのが最終章の竹内浩三さんの「骨の歌」です。
彼は23歳で戦死した方ですが、その詩の才能には驚かされました。
誰を恨むわけではなく、等身大の自分として公に仕え、私としての感性を捨てることなく生きた青年の歌です。
驚くほど簡潔で、素直で、そして真理を浮き彫りにするコトバは心を打たれます。

実はしばらく小林よしのり氏の漫画から離れていた。タイムリーでない話題ばかりを取り上げている印象があり、単行本を買う気が起きなかった。しかし今回はタイトルを見て買ってみることにした。

結論。さすが小林よしのり氏である。いつも通りの素晴らしい切れ味である。そして分析が深い。物事の根本まで立ち返ってそこから理論を組み立てている。久々に読んだだけに、あらためてその能力の高さに驚嘆させられた。

まず衝撃を与えられたのが最初の「ウォーボット・ゲーム」という作品。あらゆる種類の「無人攻撃ロボット」を、自国にいてコンピューターゲームのように操り、敵国の人間を殺しまくる近未来の世界を描いたものだ。「今」ではないが、今すぐそうなってもおかしくないほどのリアリティを感じる恐ろしい作品だ。

イラク戦争に明確に反対した際の著者の主張が完璧に正しかったことを振り返る第3章と第4章では先ほど書いた物事の本質を見抜く目の確かさを再確認させられる。

また、堀辺氏との対談でのテーマである、靖国神社への参拝の仕方に関しては本当に目を覚まされた。「保守も知らない靖国神社」にすでに書かれている内容のようだが、幸か不幸か私は読んでいなかったのでこの本で初めて知ることになった。靖国神社で首相が「慰霊」をしたり、「不戦の誓い」をすることは靖国神社の本質からいってあってはならないこと、英霊を侮辱することになるのだとは。「国のために命を賭けて戦いました。褒めてください」というのが靖国神社に眠る魂の願いなのだから、「誤った国策の犠牲になって命を落とした国民に謝罪をする」ような参拝の仕方はあってはならないのだ。物の見え方が変わった。

そして本書のテーマは「日本を守る覚悟を持てるか」というものだ。
左翼は戦争反対・軍隊不保持しか言わない。右翼(保守)はアメリカの侵略戦争に付き合わされることが確実な集団的自衛権の行使には賛成する。イラク戦争のときのように。アメリカが恐いからだ。
いずれも「自分の国は自分で守る」という感覚を持っていないことでは同じようなものだと指摘する。安倍政権は明らかに後者である。

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