かなづかいの歴史 - 日本語を書くということ (中公新書) の感想

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タイトルかなづかいの歴史 - 日本語を書くということ (中公新書)
発売日販売日未定
製作者今野 真二
販売元中央公論新社
JANコード9784121022547
カテゴリ人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究

購入者の感想

「日本語をどう書くか」ということは、明快なようでいて、よく考えると確たる基準はないことに気づく。
ある音をどの字で書くかや送り仮名などは、今では割合はっきり決められているが、文章の中にどの程度漢字を使うのかとか、行替えはどこでするかといったあたりは、個人に任されているに等しい。
そもそも、音の表記の仕方自体も、今と昔では違っている。そして昔は、今と違って、それを正式に定めたルールはなかった。
いわゆる「歴史的かなづかい」なるものも、厳密に規定されているわけではない。

本書は、かなづかいそのものではなく、かなづかい研究の歴史に焦点を当て、かなづかいが「その時代に日本語を書いた人」にどのように捉えられ、整理されてきたのかについてまとめている。
現代の私達にとって、かなづかいを「間違える」のはかなり恥ずかしいことであるが、それは極めて最近の話であって、過去の「日本語」では、表記の揺れは相当まで許容されてきた。
それは日本語の柔軟性を示すものでもあり、日本語を複雑にしているものでもある。
本書はそうした事情を、文献の細部まで分析することによって表出しており、説得力のある分析であると思う。

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