Red Rabbit (Jack Ryan) の感想

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参照データ

タイトルRed Rabbit (Jack Ryan)
発売日2002-08-06
製作者Tom Clancy
販売元Random House Audio
JANコード9780553713107
カテゴリ » 洋書 » By Publisher » Random House

購入者の感想

"Hunt for the Red Octorber"で登場したJack Ryan が、作品が新しくなるごとにどんどん出世し、遂に "Debt of Honor(日米開戦)”では大統領にまでなってしまったが、今回の設定は1980年代前半。時代はぐっと遡り、Jack Ryan も若すぎて今回は脇役並。エド・フォーレイやマリー・パットが中心となって活躍する。
米ソ冷戦の真っ最中で、鉄のカーテンを挟んだ情報戦の時代。東西陣営のスパイ活動が最も盛んな頃であり、CIAとKGBの情報活動・防諜活動や旧ソ連体制下での政治力学など、それなりに面白い。
しかし、毎度のことながら、始まりの数章はじっと我慢をして読む覚悟が必要。読み進んでストーリー展開にのめり込んでしまうと、最後まで読まずにはいられなくなってしまうが、勢いに乗るまでは、正直言って苦しかった。
Tom Clancy の魅力は、ストーリー展開の面白さもさることながら、専門的で詳細すぎる程の描写の迫真性にある。
最先端の専門技術、例えば他の作品での例をあげれば、潜水艦がどのような仕組みで成り立っているかとか、プルトニウム爆弾がどのように核爆発の連鎖反応を引き起こすかといった技術的・科学的なことを、これでもかと言うぐらいに何ページにも渡って細かく説明する。
こうした記述は普通は冗長なだけだが、Tom Clancyの場合には、よく調べてあるだけに、これがまた面白い。リアリティと言うか説得力というか、妙に引き込まれる不思議な魅力となっているのだが、本書には、これがないのが残念。時代を遡ったので仕方がないのかも知れないが、旧ソ連下の政治力学について延々と書かれても、少々疲れるのが、やや難点。
但し、本筋であるストーリー展開の面白さ、読後の爽快感は期待して良い。
ファンとしては、あえて辛目の評価をして星3つ。

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