心からのごめんなさいへ −一人ひとりの個性に合わせた教育を導入した少年院の挑戦− の感想
参照データ
タイトル | 心からのごめんなさいへ −一人ひとりの個性に合わせた教育を導入した少年院の挑戦− |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 品川 裕香 |
販売元 | 中央法規出版 |
JANコード | 9784805825938 |
カテゴリ | 社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 一般 |
購入者の感想
発達障害の講演会などで宇治少年院での取り組みについて言及されることが多い。
それまで、私は恥ずかしながら少年院で少年達にどのような処遇がなされているのかまったくしらなかった。少年院で発達障害に有効なプログラム?なかなか結びつくところがなかった。
重大な事件を起こして入所する少年達。彼らには人の気持ちに共感できない、忘れ物が多い、初歩的な読み書き計算すら難しかったりといった問題を抱えている場合が多かった。連綿と培われてきた矯正教育の成果に発達障害という視点を盛り込むと、おどろくほど矯正の効果があがった。口頭での指示のみでなく、一つ一つ細かく、実演を含めながら指導する。会話を禁止することによって表情などを読むことを覚えていく。技術的な部分も重要だが、根本となるのは一人のこどもに真剣に向かい合う矯正教育への教官達の熱意である。
そんな宇治少年院での実践とその経緯を少年達のインタビューと改革に乗り出した教官達への取材を通して追跡したのがこの書である。
しかし、少年院で初めて信頼できる大人に会うというのも切ない話だ。
彼らが少年院で受けた支援は本来、家庭や地域・学校などで受けるべき支援だ。
これらの少年院の実践は素晴らしい。それでも、少年院でこのような実践をしなければいけない、少年院にはいるまでこのような支援を受けたことがないという現状(今でもさほど変わっていないと思うので、敢えて現状と)は哀しい。0
それまで、私は恥ずかしながら少年院で少年達にどのような処遇がなされているのかまったくしらなかった。少年院で発達障害に有効なプログラム?なかなか結びつくところがなかった。
重大な事件を起こして入所する少年達。彼らには人の気持ちに共感できない、忘れ物が多い、初歩的な読み書き計算すら難しかったりといった問題を抱えている場合が多かった。連綿と培われてきた矯正教育の成果に発達障害という視点を盛り込むと、おどろくほど矯正の効果があがった。口頭での指示のみでなく、一つ一つ細かく、実演を含めながら指導する。会話を禁止することによって表情などを読むことを覚えていく。技術的な部分も重要だが、根本となるのは一人のこどもに真剣に向かい合う矯正教育への教官達の熱意である。
そんな宇治少年院での実践とその経緯を少年達のインタビューと改革に乗り出した教官達への取材を通して追跡したのがこの書である。
しかし、少年院で初めて信頼できる大人に会うというのも切ない話だ。
彼らが少年院で受けた支援は本来、家庭や地域・学校などで受けるべき支援だ。
これらの少年院の実践は素晴らしい。それでも、少年院でこのような実践をしなければいけない、少年院にはいるまでこのような支援を受けたことがないという現状(今でもさほど変わっていないと思うので、敢えて現状と)は哀しい。0