決闘写真論 (朝日文庫) の感想
参照データ
タイトル | 決闘写真論 (朝日文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 篠山 紀信 |
販売元 | 朝日新聞社 |
JANコード | 9784022610850 |
カテゴリ | 画家・写真家・建築家 » 写真家 » か・さ行の写真家 » 篠山紀信 |
購入者の感想
中平が篠山の写真に応酬して文を書いている。中平の批評は本当に鋭い。もちろん中平が記憶喪失になる前に書かれた本だが、中平の先鋭的で前衛的な批評は驚く。
これを読んだ時、中平は記憶喪失になるべくしてなったと思った。つまり自分がそれを望んでいたのではないかと、私は思うのだ。中平は事物を事物のありのままで、つまり撮影者の思惑や意味付けを排除して、撮ることを評価している。そのような写真を撮る上で、中平は自分のその鋭い「言葉」が邪魔になったのではないか。彼の思想的で観念的な「言葉」が、理想の写真を撮る上で、妨げになったのではないか。だから彼は「言葉」を失ったいや、捨てたのだ。不謹慎だが、これを読んでそう思わざるをえなかった。
これを読んだ時、中平は記憶喪失になるべくしてなったと思った。つまり自分がそれを望んでいたのではないかと、私は思うのだ。中平は事物を事物のありのままで、つまり撮影者の思惑や意味付けを排除して、撮ることを評価している。そのような写真を撮る上で、中平は自分のその鋭い「言葉」が邪魔になったのではないか。彼の思想的で観念的な「言葉」が、理想の写真を撮る上で、妨げになったのではないか。だから彼は「言葉」を失ったいや、捨てたのだ。不謹慎だが、これを読んでそう思わざるをえなかった。