アルティメットコレクション vol.2 for Alto&Tenor Sax CD付 の感想

フュージョンシーンでのサックスの名曲を楽譜に書き起こし、さらにカラオケCDも付けたアルソ出版楽譜集の第2弾です。

前回売りとしていた（？）低難度のオルタネイト・ソロバージョンは今回採用されず、その代わりどの曲にもE♭とB♭の楽譜が用意されています。個人的には低難度バージョンなんて不必要と思っていたので、この方針には賛成。硬軟あった前作に比べ本作はどの曲も難易度が高くなっていますが（フラジオもばんばん出てくる）、吹きやすさにとらわれて選曲に制限がかかるより遥かに好ましい。前作は8曲全てアルトでしたが、今回はソプラノ1曲、テナー2曲、アルト6曲です。ソプラノ・テナー譜は数が少なく貴重なので、この配慮は大歓迎です。模範演奏は収録されていませんが、それぞれのオリジナルを入手すれば済む話なので、その分安価なのだと割り切ればよいでしょう。

楽譜はアドリブ部も含め丁寧に採譜され、また付属のカラオケCDの出来栄えも打ち込みながら中々のもの。選曲も良く、フュージョンに興味のあるサックス奏者には買っても決して損にならない商品でしょう。数が捌ける初心者用楽譜が溢れる中、このような真にかっこいい楽譜集を出して貰え、アルソ出版には感謝です。さらなる続編を出して欲しいと思わせてくれる商品でした。