全思考 (幻冬舎文庫) の感想
参照データ
タイトル | 全思考 (幻冬舎文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 北野 武 |
販売元 | 幻冬舎 |
JANコード | 9784344412866 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » か行の著者 |
購入者の感想
たけしさんの他書と同じく、彼の考え方の様式がよくわかる本です。
自分なりの読み方ですが、95パーセント以上の部分は、飛ばし読み、軽く読み流すことができます。しかし、残り5パーセントのところに「おおー、なるほど」とうなる言葉が出てきます。そのような部分を楽しみながら読むことができます。
章立ては生死、教育、関係、作法、映画となっています。私は普段映画をほとんど見ないので、かえって映画の章をもっとも興味深く読むことができました。たけしさん特有の因数分解の発想法、日常生活の風景を映画にあてはめるものの見方、黒澤明監督との交流など、映画を見ない脳みそには大変新鮮でした。
本書でもっとも気になった個所は、映画監督には2種類ある、映画監督が目的になっている人と、監督が手段にすぎない人だという部分。このことはビジネスにもあてはまると思います。仕事が自己目的化すると、自分を客観的に見ることができず、他人の立場や考え方を慮ることができないことにつながるのではないでしょうか。敷衍しすぎかもしれませんが、日本で働き方改革や生産性向上が必要になっているのは、仕事が自己目的化して組織に忠誠を誓っているサラリーマンが多く、反対に仕事を自己表現の手段として考え、仕事に忠誠を誓うプロが少ない、ということかと考えました。
自分なりの読み方ですが、95パーセント以上の部分は、飛ばし読み、軽く読み流すことができます。しかし、残り5パーセントのところに「おおー、なるほど」とうなる言葉が出てきます。そのような部分を楽しみながら読むことができます。
章立ては生死、教育、関係、作法、映画となっています。私は普段映画をほとんど見ないので、かえって映画の章をもっとも興味深く読むことができました。たけしさん特有の因数分解の発想法、日常生活の風景を映画にあてはめるものの見方、黒澤明監督との交流など、映画を見ない脳みそには大変新鮮でした。
本書でもっとも気になった個所は、映画監督には2種類ある、映画監督が目的になっている人と、監督が手段にすぎない人だという部分。このことはビジネスにもあてはまると思います。仕事が自己目的化すると、自分を客観的に見ることができず、他人の立場や考え方を慮ることができないことにつながるのではないでしょうか。敷衍しすぎかもしれませんが、日本で働き方改革や生産性向上が必要になっているのは、仕事が自己目的化して組織に忠誠を誓っているサラリーマンが多く、反対に仕事を自己表現の手段として考え、仕事に忠誠を誓うプロが少ない、ということかと考えました。
とても良い本でした!芸人ではなく、人間北野武がよく出ていて一気に読んでしまいました!
日本人が忘れた昔の価値観、大切なことをビートたけし独自の語り口で明快に語る。映画監督として、お笑い芸人として駆け抜けた人生を振り返る自伝的要素を含めた内容でもあり、そこには彼の人生における哲学を感じる。言い方に毒があるのはテレビでもおなじみだが、真実をピンポイントでついた内容には、脱帽させられるところも多い。日本人必読の書ではないだろうか。0