日本人はどう死ぬべきか? の感想

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タイトル日本人はどう死ぬべきか?
発売日販売日未定
製作者養老 孟司
販売元日経BP社
JANコード9784822250577
カテゴリ » ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想

購入者の感想

人体という「自然」に分け入る解剖学者。
家という「人工物」を設計する建築家。

対極からの死生観対談。共通項は
「個人的な死には、さして大きな意味も怖れも感じていないこと」で

養老先生はすでに生前葬をすませ、墓をつくるのは面倒だから
住み慣れた鎌倉に虫塚を作って、最期はそこに虫と一緒に入りたいという。
隅さんは事務所のある東京・青山に、石で区画を囲っただけで墓石のない、
まるでゴミ置き場のような「モダンデザインに徹した」墓を作った。
それぞれの生き方そのもののお墓だ。

養老先生曰く、昭和30年ごろまでは、東京でも6割以上の人が自宅で亡くなっていた。
そこから日本はまっしぐらに都市化して、いま9割以上の人が病院で亡くなる。
死だけではない。昔、家とは人が生まれて、年を取って、病になり、死ねる建物だった。
いまそれは病院に隔離され、社会からも家からも、締め出されている。
人間の生・老・病・死という「自然」が、見えなくされている。

現代人は「頭で考えてコントロールできること」を善とし、
自分の意のままにならない自然を忌み嫌う。
だから地面をコンクリートで覆い、エアコンで寒さ暑さまでシャットアウトする。
都市生活はバーチャル化している…。

かくて養老先生は山奥で虫を捕り、虫と共に朽ちることを願う。
隅さんは、寝ても覚めても死してもモダンデザインを追う。

みんな違って、みんないい。
本書のタイトルは「どう死ぬべきか」だが、わたしはお二人から
「どう死ぬかなんて、どうでもいいよオレたちは。
一度だけの人生を、のびのび自由に生きるんだ」という
メッセージを受け取って、生きてることがうれしくなった。

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