腸はぜったい冷やすな! (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトル腸はぜったい冷やすな! (光文社新書)
発売日2012-12-14
製作者松生 恒夫
販売元光文社
JANコード9784334037215
カテゴリ暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 家庭療法・医学 » 胃・腸

購入者の感想

 2010年、癌死者に占める大腸癌患者の割合は女性で1位、男性で3位となり(本書p90)、同年の慢性便秘の人は500万人、多く見積もると1000万人にのぼり(本書p45)、慢性便秘も大腸癌も私たちのすぐ側に迫っているといえます。潰瘍性大腸炎やクローン病といった難治性炎症性腸疾患も増えているそうです。

 このような現状を踏まえ、「腸はぜったい冷やすな!」をはじめとした腸の健康を保つ方法をまとめたものが本書です。著者の松生先生は、東京都立川市のクリニックで「便秘外来」を開かれている内科・胃腸科の先生です。

 第1章はタイトルの「冷えと腸の関係」の解説に加え、短時間に比較的多量のオリーブオイルを摂取することが、便秘改善にきわめて有効であることを示されています(特に、エキストラバージンのオリーブオイルをお湯と合わせて摂ること)。

 第2章は、腸の健康を最優先すべきことを、最新の調査や研究をまじえて説きます。近年の研究によれば、腸管は抗体全体の60%以上を作る「人体最大の免疫器官」であること、脳に次ぐ1億以上の神経細胞をもち、独立した神経ネットワーク(腸神経叢)を形成する「第2の脳」であることが分かってきているそうです。

 第3章は、大腸癌の最新の知見が紹介されています。肥満や赤身肉の摂取は「確実に」リスク上昇、家族に50歳未満で罹患した人がいる場合は要注意(遺伝性の大腸癌もあるため)、ポリープ切除はリスク低下…などです。大腸癌の効果的発見のための便秘チェックポイント、大腸内視鏡検査受診先の選び方ポイントも合わせて載っています。

 第4章は、大腸癌のリスクを下げる「ファイトケミカル」と「食物繊維」について解説されています。ファイトケミカルは植物しか生成できないため貴重であり、ニンニク・タマネギ・キャベツに多く含まれ、加熱して煮汁に溶出させると生の状態よりも抗酸化作用が10〜100倍になるといったことが書かれています。食物繊維については、不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1が慢性便秘にベストであること、(エネルギー量)÷(100g中の食物繊維)の値が低いほど腸によくダイエットにも効果的なことなどが書かれ、食材表が記載されています。

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