アンチェロッティの完全戦術論 の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

レアルマドリードで待望のチャンピオンズリーグ10度目の優勝を成し遂げたアンチェロッティの最新書。
イタリアでの本書の原題は「Il mio albero di Natale」で、日本語だと「私のクリスマスツリー」となります。
イタリア版の表紙は半袖のトレーニングシャツと帽子をかぶったアンチェロッティで、日本版はスーツの
写真。「アンチェロッティの完全戦術論」という邦題もあいまって、日本語版はやたら名将という感じが
でてますw

アンチェロッティはイタリア代表の名選手だったことも有名ですが、現役引退が30代前半とかなり早く
監督を35歳くらいから始めました。なので2014年現在で55歳とまだ若いですが、指導者歴20年程で
その間に7クラブを指揮しています。本書は主に指導者としての各クラブのキャリアを振り返りつつ
各クラブで使用し発展させてきた戦術の解説を含めた自伝的な本です。

本書はイタリアで2013年11月6日に発売されているので、日本での読者が特に興味があるだろう
レアルマドリードでの裏話みたいなのは、そもそも原著にはほとんど含まれていないのですが
日本語版には11章に日本版特別インタビューでレアルの話がちょっと追加されています。

アンチェロッティは地味なイメージがあり、レアルでチャンピオンズリーグ優勝した後のインター
ネットの記事でも選手マネジメントの上手さやチームの雰囲気づくりなどが賞賛されてましたが
本書を読めばわかる通り本来はイタリア人監督らしい戦術マニアでもあります。現代サッカーを
楽しむ上で本書は凄く参考になりますし内容も大変面白いので、とてもお勧めの本です。