姉の結婚 3 (フラワーコミックスアルファ) の感想

高評価がつづきますが、私には「う〜ん」でした。
年齢が年齢だけに結婚しないといけないけど、でも強引な男に惹かれる主人公……。
わかる気もしますが、ちょっと作者の意図を読みとるのが簡単すぎてゲンナリしました。
要は、危険な香りがするし不安定な関係のままのイケメン男子と、優しくて仕事が安定してて真っ当な男との間で主人公は不安な気持ちになってるんですよね。
安定しなきゃいけないけど、なぜか危険な男に惹かれる自分に胸がざわつく、と……。（私にはビッチに見えますが）

まず、川原に面白みがないように見せている作者のやり方にちょっと憤りを感じます。結果的には川原との関係を主人公は断ち切るだろうというのが見え見えで、「あーこういう状況難しい、主人公はどうするんだろう」というワクワク感がこの漫画には著しく欠如していると思います。

あと、主人公には恋愛で傷ついてるという過去がある設定で、主人公の悲哀を感じさせているようにも見えますが、今のままだと2人の男に愛されてどっちにだって選びようがあるのに好きな方に行ったり来たりしているだけのただの御姫様状態に見えて、まったくもって主人公に感情移入できません。

『娚の一生』でもそうでしたが、なんとなく寂しい主人公の前にいきなり強引なイケメンが現れて気持ちがざわつき、なおかつ別の結婚相手候補も現れてさらにおろおろするという、主人公のくせに究極的に主体性のない主人公をこのまま見るのはちょっと嫌気がさしました。たぶん4巻以降は読んでもレンタルだと思います。
恋愛漫画としては、ハート飛びまくり・急展開過ぎの少女漫画が見た目と行動だけ大人になったようなもんでしょうか。