集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書) の感想

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タイトル集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書)
発売日販売日未定
製作者西垣 通
販売元中央公論新社
JANコード9784121022035
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » IT

購入者の感想

「集合知が有効なのは『正解』を推測する問題に対していくつかの条件がみたされた場合だけ」「多様な利害や価値観が対立するような問題については、集合知が有効かどうかは全然わからない」

インターネットに代表されるIT技術の進歩を念頭に置いて集合知について論じた本。いろいろな理論や説を紹介しながら自身の主張をまとめており、抽象的で論理的で、しかし時々著者の思いや感想を交えた小さな飛躍があり、著者の考察の過程をたどらされている感じもあるので、読みながら戸惑いを感じる本だった。少なくとも、十分整理されているとか、万人向けだとは言い難い。ただ、テーマや素材は面白い。著者は、情報学・メディア論を専門とする大学教授。

スロウィッキーの集合知が正しいための条件は、集団の意見が、多様性、独立性、分散性の3つを満たし、意見を集約するメカニズムがあること。一方、スコット・ペイジは集合知が正しい条件としてはほぼ「多様性」のみとしており、集合知定理としては「集団誤差=平均個人誤差‐分散値」となり、「集団における個々人の推測の誤差は多様性によって相殺され、結果的に集団としては正解に近い推測ができる」ということになる。

APS(Autopoietic System:自分の情報に基づいて自分を作り出すシステム)とHACS(Hierarchical Autonomous Communication System:APSでありながら階層関係を持つシステム)。自己組織化。生命はDNA情報を元に自己創出する点が機械と異なる(オートポエシス理論)。サイバネティクス理論は、生命体を機械化することではなく、機械を利用可能な形で生命に組み込むことが本来の意味だった。そして、マーク・ハンセンは、高水準の包含性を持つ暫定的な閉鎖システムとして、SHES(System Environment Hybrids)

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