Posttraumatic Growth in Clinical Practice の感想

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参照データ

タイトルPosttraumatic Growth in Clinical Practice
発売日販売日未定
製作者Lawrence G. Calhoun
販売元Routledge
JANコード9780415645300
カテゴリ » 洋書 » By Publisher » Taylor & Francis

購入者の感想

著者2人は、現在も引用され使われているThe Posttraumatic Growth Inventory(1996)を作成した、業界では有名な方々のようです。
著者のいうトラウマとは、がん罹患や愛する人との死別を含めた人生の危機Life Crisesをさします。
私たちはいつか誰もがその当事者になりますよね。
記憶に新しい「ハドソン河の奇跡」当事者が、その後どう考え人生を変えたか?の経験(p7)も書かれています。
心理学の本にしてはタームも少ないし、心理学の基礎知識がなくとも難解でなく、読みやすいと思います。

以前、「人生の危機を経験した人の精神的成長」という概念で”spirituality”に注目された時期がありました。
このposttraumatic growth(PTG)は、”spirituality”や実存等を含めた包括的な概念であり新しいものではない、と著者は言っています。
個人的には、そこに”PTG”と名付けた著者らがエライと思うのです。
(PTGが見られる人もいるし、見られない人もいる、のだそうです。)

 医療職やケア職の現場では、「トラウマですね。大変ですねえ〜」「ハイ、それで終わり。」では済まされない場面もありますよね。
理論ではなく、トラウマを受けたことをどうその人の成長に結びつけてゆくエキスパート支援が可能か?という現場の視点で書かれた本です。

 PTGの良い面とともに、トラウマの深刻な面、この両面を押さえてある点が、評価できます。
日本ではないがしろにされやすいけれど、非常に大切な「トラウマ支援職のセルフケア」(p147〜)も記されています。
そうでないと支援職自身があっという間につぶれます。その点で現実的な本だと思います。

サイコロジストならではの、PTGのモデル(p17)も見る価値ありです。

トラウマを受けた人々が成長すると、どんな経験をするか?皆さま気になるでしょう(笑)
ひとことで言うと、(逆説的なんだけど)より傷つきやすくなる、だけど、より強靭にかつしなやかになる。ということのようです。

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