完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫) の感想

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タイトル完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者チョーサー
販売元岩波書店
JANコード9784003220337
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

 (下)巻では、修道僧の物語、尼僧付の僧の物語、第二の尼僧の物語、錬金術師の徒弟の話、賄い方の話、そして、最後に教区司祭の話と続き、この「カンタベリー物語」も、無事終わる・・・・・で、きちんとカンタベリーに着いたのかどうか?は、そこまではわからない。

 修道僧の話は、名士列伝。取り上げられているのがルシファー、アダム、サムソン、ヘラクレス、ネブカドネザル・・・・ときて、アレキサンダー、ジュリアス・シーザー。たいして面白くもないので、「もう、やめろ!」って、宿の主人に止められる。
尼僧付の僧の話はチャンクテールなる雄鶏と、ペルテローテなる雌鶏の話。これはおかしい。賄い方の話はカラスの話。最後の教区司祭の話は、七大罪の悔い改めの説教ときて、極めてキリスト教的な話。で、真面目に終わってしまった・・・・・・

幸福あるいは権力の絶頂にあった人々がいかに転落し酷い目に遭うかを延々
と語る「修道僧の物語」、詐欺を行う僧を語る「錬金術師の徒弟の話」、
七つの大罪について綿々と語る格調高い「教区司祭の話」など6話を収録
した下巻。僧が話の中にも、話し手としても登場し、最後の締めは司祭の話、
というわけでキリスト教色の濃い下巻となっている。
「教区司祭の話」では、人間の罪とその救済について詳しく語られており、
現代人は皆地獄行き?と思ってしまうほどの厳しさ。当時の死生観やキリスト
教観が垣間見えて興味深い。

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