水木しげるの日本全国神様百怪 (ビッグコミックススペシャル) の感想

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参照データ

タイトル水木しげるの日本全国神様百怪 (ビッグコミックススペシャル)
発売日2010-09-10
製作者水木 しげる
販売元小学館
JANコード9784091834683
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 民間信仰・俗信

購入者の感想

水木しげるが柳田國男「遠野物語」を漫画にする、これは読まずにはいられない。小学館の企画の当たりと思いますが、88歳の水木しげる氏は見事それを成し遂げた!
この物語は、代々遠野地方で語り伝えられてきた民間伝承で、起承転結などない。水木しげるは、原作に忠実に“水木しげるの遠野物語”を描いた。至難の技であったであろうが、水木氏は見事に水木版を創り出した。水木しげるは妖怪だが、柳田國男には妖怪、神様(山神、ゴンゲンサマ、ザシキワラジなど・・・)が登場する。しかし、妖怪と神様は紙一重であることは本書で分かります。
この水木版は、水木しげるが遠野へ旅をするところから始まる。”オカチイナ”と首をかしげながら、物語は狐、河童、(時には、おなじみ)ネズミ男などの棲む世界を旅するのである。何といっても、水木しげるの絵、と言葉が好いのです!漫画の終わりに、柳田國男(生きておられれば135歳)の亡霊と対話し“自分もずい分、参考にさせてもらいました”とお礼を述べている。また、遠野物語に出てくるのは“みんな妖怪ですよ”と議論をふっかけるのも、水木らしく、面白い。
柳田民俗学の入門書にも最適でしょう。
柳田國男を知っている方も、全く知らない方も、”遠野“へ一度お出でになられたら如何でしょう。旅行案内、地図付きです。

遠野物語。心惹かれる古くから続く土地と伝承。しかし柳田國男先生の著書は難しすぎてなかなか読む気になれず、読まないまま遠野を実際に訪れてから早数年。水木しげる先生がマンガにしてくださったというのをついこの間知り、早速購入した。

表紙カラー絵の美しさ、遠野物語にぴったりな水木先生の作画、中にところどころ挿入されているコラムと写真。オシラサマを見たときのざわざわする怖さ。うかつに写真に撮れないと感じた路傍の石碑や地蔵。昔、60歳を越えた老人を捨てた地となったデンデラノや共同墓地のダンノハナなど、かつて訪れた遠野を再び思い出すことが出来た。名作。

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