インターステラー (竹書房文庫) の感想

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参照データ

タイトルインターステラー (竹書房文庫)
発売日販売日未定
製作者グレッグ・キイズ
販売元竹書房
JANコード9784801900622
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

映画では消化不良だった部分や心理描写、解説的な事も書かれています。なのでキャラの魅力がさらに増しました。
映画を観た後なら、映像の迫力や登場人物の表情をイメージしながら読めると思うので、映画を観てから読むことをおすすめします。小説でも感動を得られますよ!

SFを愛する者として『インターステラー』は史上最高のSF映画の一つとなったが、分かりにくかったプロットや、画面には表れなかった登場人物達の心理を知りたいと思い、本書を購入した。観劇した際、特に某登場人物の支離滅裂な異常行動が理解できず戸惑ったが、その背後にあった彼の動機が分かっただけでも、本書を買った価値はあったと思う。

ノベライゼーションというと、映画の人気を当てにしたやっつけ仕事的なものが多い中、本書は上出来な部類に入る。小説というよりは脚本のような文体で淡々とストーリーが展開するが、総じて映画の内容を忠実になぞっており、観劇後に読めば、各場面が頭の中で鮮やかに蘇るだろう。序盤でラップトップPCのトラックパッドが「追跡パッド」と訳されているのを見たときは、この程度の技術的リテラシーで後半のハイレベルなSF展開を訳せているのかと不安を覚えたが、翻訳上の致命的なミスはその程度で、以降は無難に訳せており、読みにくさは感じなかった。

本書はストーリー展開と心理描写に重きを置いているぶん、科学技術や物理学の描写や解説は映画と同レベルに留まっているので、ワームホール、時間遅延、ブラックホール、5次元立方体などの詳しい説明を期待すると、その期待は裏切られる。そうした解説が必要であれば、Amazon.comで高評価の『The Science of Interstellar』の和訳を待つしかないだろう。

著者および訳者の力不足か、映画の壮大なビジュアルを文章化しきれていない箇所が少なくなかったのと、1ページ目からいきなりの誤字が見逃されていたので、星を1つ減点した。

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