ザ・ベイ ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組) [Blu-ray] の感想

日本でも1ヶ月に1本は発売され、当然の如くレンタル店に並べられる嘘っぱちドキュメント映画。

所謂、モキュメントと呼ばれる代物ですが、失われた(とされる)フッテージや、(嘘の)ニュース映像、監視カメラ(を装った)映像などを駆使して、俳優が見切れてしまおうが、画面がガタガタと揺れようが、ピントがあまい状態だろうが、リアリティーを観客に叩き付けてくる映像作品です。

この嘘っぱちドキュメントが目立ち始めた昨今、おおよそ、このジャンルには似つかわしくない監督名が人々を騒がせました。

監督の名はバリー・レヴィンソン。

あの「レインマン」でアカデミー賞をとった名匠です。

取り敢えずは、
さすが、レヴィンソン監督!
と、言うべきなんでしょうか。

ガクガク映像を垂れ流しにするモキュメントとは確実に一線を画するとんでもない作品に仕上がっておりました。

扱うネタも、ゴーストや宇宙人といった非科学的な何でもアリといった存在ではなく、突然変異した寄生虫という、如何にもありそうな存在。

ドナという女性レポーターの映像で幕開けはしますが、あらゆる視点でのデータ映像をランダムに繋ぎ合わせて、観客に対して事態の真相を推測させるという、一風変わった構成に引き込まれてしまいました。

正直、この手の類いに嫌気がさしている方もいらっしゃるでしょうが、本作の扱うネタがネタだけに、違った感想が生まれるのではないでしょうか。

ただ、皮膚病めいた描写や、寄生虫といったネタが、かなりの勢いで不快指数を高めて来ます。

気持ち悪い
が、嫌いな方には、ハードルの高い映画かもしれません。