スペインの宇宙食 (小学館文庫) の感想
参照データ
タイトル | スペインの宇宙食 (小学館文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 菊地 成孔 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784094083781 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 文学理論 |
購入者の感想
40歳の自称「男の子」菊地成孔氏のエッセイ集。私は菊地さんのサイトからザ・菊地ワールドに入った口で、サイトが一時閉鎖になったときはとても寂しかったと同時に、少しホッともしました。というのは、彼の文章に依存して毎日毎日アクセスをしてその語彙や表現力に驚嘆し、うっとりする時間というのは私の一日の中でとても大きなスペースをとるようになり、次第に日常生活も侵食し始めていたからです。結構そういう「信者に近い読者」は多かったのではないでしょうか。そして横書きで綴られた大量のWEBテキストを卒業したあとに改めて対峙したのがこの縦書きヴァージョンの菊地ワールド。正直なところあの強烈に魅力的だった饒舌でポイゾナスな部分は採録されていないのでゾクゾクするスリル感は薄くなったと思います。でもその分、彼の美文調が際立って、一つの作品・個人史として浸ることができると思います。DPRGの音楽のファンにも、そうでない人にもまず読んで欲しいです。万人向けではないのは100も承知でリスペクトします。きっとフィットする人には唯一無比のテキストになるでしょう。
ちなみにお兄さんは作家の菊地秀行氏。そして表紙を取ると、まるでフランス語のテキストみたいなステキなこだわりの装丁を見ることができます。これは友人に指摘されて初めて気が付きました。帯の背のなんだかすごいキャッチフレーズとあわせて、ぜひ味わってほしいと思います。どこまで本気でどこから洒落なのかしら。楽しく煙に巻かれます。
ちなみにお兄さんは作家の菊地秀行氏。そして表紙を取ると、まるでフランス語のテキストみたいなステキなこだわりの装丁を見ることができます。これは友人に指摘されて初めて気が付きました。帯の背のなんだかすごいキャッチフレーズとあわせて、ぜひ味わってほしいと思います。どこまで本気でどこから洒落なのかしら。楽しく煙に巻かれます。