竹下派死闘の七十日 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル竹下派死闘の七十日 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者田崎 史郎
販売元文藝春秋
JANコード9784167174026
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

金丸の違法5億円献金事件に端を発した竹下派内部分裂抗争。当初金丸は単なるミスとしてこれを認め当時の自民党副総裁の職を辞すれば鎮静化すると踏んでいた。しかし弁護士に相談もせず検察の出方も見極めないまま適当に記者会見で喋ってしまったため世論の批判も高まり議員辞職までするはめとなり政界を引退することになってしまう。

竹下派会長を金丸が辞するとともに一気に派を継承しようと目論む小沢だが衆議院の当選3,4回以下の若手は大方を押さえたものの小沢を同僚やライバルと見る中堅、ベテラン議員からは小沢に跡目を継がせてなるものかと反発が起きる。参議院のほとんどが小渕を支持してとどめを刺され小沢は敗れる。

長い間日本の権力の中心を担ってきた旧田中竹下派が分裂していく様を派閥の大幹部の確執を描きながら分かりやすく解説している。

それにしても既にこの本に登場する経世会の竹下、小渕、橋本などが亡き今、生き残りの小沢の行動は今も何も変わっていない印象を受ける。まだ当選して長くない若手と呼ばれる人間とは親分子分関係を築き派閥を形成するがそれ以上の中堅やベテランになると意見の相違や意見を言う自体を煙たがり関係を絶ってしまうところである。

民主党政権でも小沢氏の周りには多くの若手と僅かな中堅とベテランしかいない。気配りや我を抑えて人とうまくやれる術がもう少しでもあればこの経世会跡目相続の時から違う運命が待っていたのではないかと本書を読んでいて思った。尚ただの闘争として読むとヤクザの抗争に見紛う憎悪と確執を感じさせ政治の世界というのはまず怨念なのだという感じがした。

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文藝春秋から発売された田崎 史郎の竹下派死闘の七十日 (文春文庫)(JAN:9784167174026)の感想と評価
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