人生模様 [DVD] の感想

小学６年生の時に集団で鑑賞したとても印象深い名画です。
ただし約５0年前のことで、その映画のタイトルは記憶の外でした。
が、某日に映画好きの友人との映画談義で偶然にそのタイトルを知り
発注したDVDです。やはり素晴らしい映画でした。感謝！

オー・ヘンリーの短編を原作に五人の監督が映画化したもので、どの作品も良くできた内容で
文豪のジョン・スタインベックの解説も興味深く、その中でも「第三話」と「第五話」が印象的でした。

第三話の「最期の一葉」は肺炎が重症化したジョアンナ（アン・バクスター）が人生に失望し、
窓外に見えるツタの葉の数と自分の年齢が同じであることから、一葉散るごとに自分の命も
短くなっていくと思い込み症状は良くならない。そんな時、姉のスーザン（ジーン・ピータース）の
献身的な看病の姿に心打たれた売れない画家のベアマン（グレゴリー・ラトフ）は一計を案じる。
果たして、ツタの葉は散り果ててしまったのか？原作者はすばらしくも重く、悲しい答えを
用意していた。

第五話「賢者の贈り物」は私が最も好きな作品で、決して裕福ではない若い夫婦が、
クリスマスイブの贈り物として選んだものは自分の一番大切なものと引き換えに買った
ものだった。
特に妻のデラ（ジーン・クレイン）の健気な態度には心打たれました。
そしてラストで夫婦がお互い明るく笑って抱き合う場面には何か救われる思いがしました。