いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニングKC) の感想

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参照データ

タイトルいちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニングKC)
発売日2014-04-23
製作者竜田 一人
販売元講談社
JANコード9784063883183
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

 東京電力福島第一原子力発電所については、様々な「都市伝説」が現在も流布しているが、現場の作業員として「いちえふ」に身を置き、そこで体験し観察した現場のの現実、放射線防護の現実を、マンガと言う手段で描きつづけている竜田一人氏の第一作です。
 政権が交代しようが、大臣が何人変わろうが、東京電力の社内体制がどのように変わろうが、休むことなく続く福島第一原発で行われる現場の様々な作業とそこにある経済構造の現実を、リアルなタッチで描き、人の現実、現場の人の業を描こうとする竜田一人氏の姿勢が、読む者を離しません。
 長年、東京電力の関連会社の現場で働く福島県浜通り地方の親父たちの覚悟とあきらめ、興味本位や経済的理由で「いちえふ」にたどり着く男たち、大きな金額の動く現場に食い込もうと目論みジタバタする中小の経営者、男たちが吸い寄せられた「いちえふ」の現場の物語です。
 今後数十年に及ぶであろう廃炉へは、更に困難な作業の連続とそれを担う現場作業員の汗が積み重ねられるものと思う。
 竜田一人氏が体験した現場を更に描きつづけ、竜田一人氏に続く者が現場から出現し続けることを願う。0

自分は福島県民です
初めてこの作品を読んだ時、良く言ってくれた!良く描いてくれた!と痛快な気分でした
現場で働く人間、現地民しか分からない事があります
作中でも語られていますが、一部のマスコミや市民団体が騒いでいる事と、現地で起こっている事がかけ離れている事を良く言ってくれた!と拍手したい

この作品は帯にもあるように”福島の真実を暴く”ではなく実際に見てきた”福島の現実”を、原発で働く労働者の目線で細やかな描写とともに話が進んでいく

脱原発派・原発推進派・政治家やら思想家やらの勝手な主張にウンザリさせられた福島民が、私を含めてどれだけいるか…
そんな「思想」に染まらず、ありのままの「現場」を描いてくれた事に感謝している

「現場になんか滅多に来ねぇで勝手な注文ばっかしやがって」そんな不満を漏らしながらも休憩の時は笑いながら和む作業員の方々
原発内の日常の細やかなやりとり
そして何より、時折福島弁で語られるセリフや自分たちが親しんできた町並みが背景に出ると郷愁を誘う

この作品は今まで私が読んだ、福島原発事故を扱った作品の中では活字・漫画を含めて最も良質なノンフィクションの一つだと思ってます0

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