ファイアーエムブレム 覚醒 設定資料集 Knights of Iris の感想

帯に「大団円」とありますがそうは思えませんでした。
特に182ページのアンケートで寄せられたメッセージの3つ目。メッセージを投稿した方は素直に感想を書いたのだと思うので何も悪くありません。しかしこの文章はこの本を買おうとするほどFE覚醒好きな人の目に触れてもいい内容なのでしょうか。精査をせずこの文章が掲載されている現実が全てを物語っていると思います。この本が何のために制作されたのかが理解できません。

設定資料と謳うわりにキャラクターの衣装などはほとんど載ってなく、初期ラフばかり。しかも顔が一つだけのキャラも多数。初期と顔の変わっているキャラは全く新情報もなく設定が分からずです。ラフ描いた人は女の子が好きなのか？このキャラには興味ないのか？という邪推がよぎるほど偏りがあるのがつらいです。
最初の方にあるキャラデザさんが描かれた全身イラストと、ゲームの立ち絵とで衣装が異なるキャラクターが何人かいるのですが（ソワレの首元鎧の模様とかミリエルのマントベルトのボタンの数とか）どちらが正しいのか判明されないままです。そもそもどのキャラクターもポーズで隠れている部分の衣装とか背面とか分かりませんでした。データを制作する上での決定稿はなかったのでしょうか。せめてどちらが本来のデザインなのかだけでも文字でいいから教えていただきたかった。

イラストで1番まともな設定画だと感じたのは兵種コスチュームと武器設定画くらいでした。でも魔導書とかはありませんでした。
しかもこれもちゃんとした線ではなくラフに色をつけてある感じなので見にくいです。

作品の魅力になるべき世界観やキャラクターの性格などの設定深掘りみたいな資料もありませんでした。制作期間中そういったものもなくいきなりあのゲームが誕生したわけではないと信じたいのでまたいつの日か完全なる設定資料集が登場するのを願うばかりです。

確かに、覚醒に登場したメインキキャラのカラーイラストがとても素敵でした。
今まで上半身しか見られなかったキャラの全身が1人1ページで載っていましたし、
大きさは小さいものの、各クラスのデザインも載っていて、イラストを描く際には参考になると思います。
ですが、全身絵には背中を向けているキャラやしゃがんでしまっているキャラもちらほらいます。

設定画があるのはルキナ等の一部の人気キャラで、後は初期ラフや、あったとしてもページのほんの一部に乗っている程度です。
女性キャラの設定画は比較的大きめで数も多く、線も綺麗なものが多かった印象があります。
色々なキャラの細かい装飾、ゲームだけでは見えない部分が詳しく載っているのではないか。
と考えているのなら、キャラにもよりますが、その望みは薄いと思った方がよろしいかと。
ですが、ゲーム画面とにらめっこするよりは多少マシな情報が手に入ると思います。
武器の設定画も載っていましたが、全ての武器はカバーしていませんでした。
敵キャラの全身絵はファウダーなど既に出ているキャラしかいなかったと思います。
あってもゲーム内のムービーシーン絵や会話時立ち絵くらいでしょうか。
個人的には資料集と言うにはいまいち力不足ではないか。と感じました。

ゲーム画面で見るよりも細かい部分を見ることが出来たので、本編に出てきた美しい一枚絵やキャラの告白イラスト、パッケージ絵などが大きく載っていたのは嬉しかったです。
魔府として新しく描かれたキャラも、ほとんどが1ページに2人が入る大きさでイラストが載っていました。
イラスト以外では、支援会話や光るマス会話、皆の部屋会話などの会話集なども入れてあります。ですが、字が小さくて読みにくいです。
あとは、予めファンの方に回答してもらっていたアンケートの結果や一言。個別EDの文章。ムービーの絵コンテもありました。
覚醒に出てくるキーワードの解説なるものも2ページほどありましたが、ゲーム本編をやっているだけで理解できる内容とほぼ同じです。