パイドロス (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトルパイドロス (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者プラトン
販売元岩波書店
JANコード9784003360156
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 西洋思想 » 西洋哲学入門

購入者の感想

このパイドロスは、プラトンの著作の中で最も重要なものである。
田中美知太郎氏は、プラトンは最も大事なことはどの著作にも記してないといっている、と語っているが
このパイドロスから推測することは十分可能であると思う。

なにか新しいことを知ったといっても知識が一つ増えるだけであり、新しい発見など何もない。
その意味で、世に知識人とかインテリとか言われている人間は、智慧の「ち」の字もない。
そんな人間が慢じた姿で闊歩し、世の中でも尊ばれているのが古代ギリシャから変わらぬ真実である。
雄弁は説得のためのものであり、ディベートに至ってはいいくるめの術である。

信じ合っている物同士、愛し合っている物同士が心を開いて対話する、
その対話の中に閃光のように智慧がひらめく。

問いを発し、それに答えるこの対話はまた、自分一人でもできる。
自問自答である。

これが哲学と言うことであり、智慧を愛するということであり、よりよく生きるということである。

その模範、精髄をここに我々は見ることができる。

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