ロレンス短篇集 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトルロレンス短篇集 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者ロレンス
販売元岩波書店
JANコード9784003225745
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

短篇集なので、ロレンスになじみのない方、これからロレンスの作品に挑戦しようとしている方にもお薦めです。これを読めば、ロレンスの世界観がわかるはずです。今となっては、昔の作品であるはずが、現代に生きる我々にも訴えかけるものがあり古臭さが全くありません。様々な性格の女性が出てきて、スカっとしたり、感動したり、問題を投げかけられたりと、一冊でかなり楽しめる贅沢な作品です。

とにかく、まず冒頭の「馬仲買の娘」を読んでほしい。

最初は何のことない出だしだ。ところが、途中から急に嵐が吹き始める。女の魔力が、いきなり男を、そして読者を金縛りにするのだ。
私は、電車の中でこの短編を読んでいた。その嵐が吹き始めたときから自分を忘れ、気がついたら乗り過ごしていた。

人間には魔力がある。人を金縛りにする魔力が。それは肉体の魔力であり、生命力の魔力だ。
その魔力にとらえられたら、もう逃れられない。
この短編集でロレンスは、そうした人間の様々な形の魔力を描いている。

ちなみに、もしこの短編集に感じるものがあったら、彼の長編『虹』を読んでみるといいと思う。最初から最後まで生命力の嵐が吹き荒れる、すごい小説だから。

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