「自分」を浄化する坐禅入門 の感想

この本は2009年にCD付きで出版されたものが加筆訂正され、
2012年4月に新たな装丁で出版されたものです。(CDは無くなっています)

作者いわく2009年版は
「〆切に駆られる形で非常に不完全な形で強引に出版せざるを得なかった」
そうです。さらに「ふざけてぶっ飛んだ文章表現を書き改めた」とのこと。
しかしおなじみのイラストは2009年版からそのまま受け継いでいるようで
親しみやすさを感じました。

そして座禅のフォームはイラストから写真になっています。

内容は細かいポイント等が書き加えられていたり
注意点も増えていると感じました。

瞑想は良い面だけでなくその人の心の状態などによって
問題が悪化したり危険な症状が現れたりするそうです。
そのあたりが強調されているのと、「平常心」がキーポイントになる記述がありました。
瞑想中に平常心を伴って行うことは非常に重要なようです。
著者は自著「平常心のレッスン」も副読本として薦められていました。
著者の瞑想体験は「坊主失格」という本にも記述があります。

さらに改訂にあたり
「諸々の仏教や周辺地域の伝統を取り入れるように留意した」とのことです。
ブッダダーサ氏、パオ氏、ウ・バキン氏、ゴェンカ氏、マハーシ氏、
白隠禅師、中国の道(タオ)、神仙道における気や呼吸の扱い方の伝統など
様々な発想や方法が盛り込まれているとのこと。

それらを著者流にひとつの方法として一冊の本にまとめられていて
瞑想を実行する上で大変役立つものだと感じました。
正直2009年版はなぜか手が伸びず別の著者の本を参考にやっていたのですが
改訂版を手にとってみて、また新たな気持ちでやってみようと感じました。
とても細やかで丁寧に解説された瞑想マニュアル本といった感じです。