週刊 ダイヤモンド 2013年 11/16号 [雑誌] の感想
参照データ
タイトル | 週刊 ダイヤモンド 2013年 11/16号 [雑誌] |
発売日 | 2013-11-11 |
販売元 | ダイヤモンド社 |
JANコード | 4910202431136 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 投資・金融・会社経営 |
購入者の感想
サムスン電子が日本の弱電メーカーを本格的に侵食し始めたのは90年代後半からだと思いますが、メジャーなビシネス媒体でもサムスンを正面きって取り上げたことはこれまで極めて少なかったと記憶しています。このダイヤモンドの特集はサムスングループについて知識がない人にとって、概要を知るのには便利だと思います。パテントスコアでサムスンに流出した技術者をランキングしたのは出色でしたが、日本メーカー側からアイデアを提供した人がいたのかなと思いました。イ・ゴンヒ会長がたびたび日本に滞在するのは知られていますが、何をしているかは秘密のベールに隠されていました。部品メーカーのトップたちと秘密裡に会合を持っていることが特集で明かされています。力作の特集なのですが、気になった点がありました。まず、特集タイトルにある「二番手商法」という言葉にあるように、日本メーカーの怨念が記者たちに乗り移っているせいなのか、それとも記者がバブル世代以前の方々であるためなのか、一昔前の日本人がよくもっていた韓国人を一段下に見る視線を記事の随所に感じました。また、全体の論調として「サムスンはいつか蹉跌する」ことも随所に強調されていますが、イマイチ根拠が弱く、むしろ記者たちの日本人としての願望がそういう結論にさせているような印象も受けました。それらの視点は、韓国メーカーを低価格品メーカーとして侮り、90年代の新興市場の興隆と産業文化の変化に対応できなった日本の経営者たちと重なるようで、気になってしまいました。