Guitar in the Space Age! の感想

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2014年末のビル・フリゼールの新譜は、"Big Sur"に続きOkehレーベルからのリリース、
’50-’60年代ポップスのカバー12曲に新曲２曲を加えたアルバムです。
カルテットはTony Scherr(B)、Kenny Wollesen(Dr)、Greg Leisz(Steel G)といつものメンバー。

シャンテイズの「パイプライン」で始まりトルネイドスの「テレスター」で終わる、
日本でいえば「ギターで綴る懐かしの昭和歌謡」みたいな企画ですが、音はいつものフリゼール。
まだエレクトリック・ギターが無限の可能性を秘めていた時代のスペーシーなヒット曲を中心に、
昔のロックンロールやブルースでも心地よい空間が広がります。
「パルプ・フィクション」でも使われた、リンク・レイの「ランブル」なんて、
ヒットした当時を知るギタリストなら一度は演りたい曲でしょう。
その他はピート・シーガー、ジュニア・ウェルズ、ビーチ・ボーイズ、デュアン・エディー、アストロノーツ、
マール・トラビス、キンクス、スピーディー・ウエストなど。
日本人になじみのある曲はそんなに多くありませんが、63歳のフリゼールと同世代のアメリカ人にとっては
その時代を代表する、的を得た選曲でしょう。