リチャード・フライシャー監督 Blu-rayBOX (犯罪バイオレンス傑作選) の感想

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　第二次大戦中の教育用ドキュメンタリーから、1954年ディズニーの｢海底二万里｣でブレイクし、1980年代まで長く活躍した、どんなジャンルの映画も面白く、怖く撮った天才職人監督、リチャード・フライシャーの、初期傑作2本のカップリングBOXです。

　１．1955年「恐怖の土曜日（Violent Saturday）」
　銅採掘を主産業とする街で起こった銀行強盗を軸とした群像を描いた娯楽サスペンス映画。

　キャスティングは
・主役の戦争中も国内で銅を採掘していた鉱山会社の中間管理職シェリー（ヴィクター・マチュア）。
・前科者で構成されるギャング達、スティーヴン・マクナリー、ｊ・キャロル・ネイシュ(「サハラ戦車隊」)、リー・マーヴィン(｢攻撃！｣「北国の帝王｣｢特攻大作戦｣「キャット・バルー」)
・妻との不和と父親の跡継ぎとしての重圧に悩む鉱山会社役員ボイド(リチャード・イーガン)
・街一番の美形で、多くの男性の欲望の目にさらされる看護士リンダ(ヴァージニア・リース（｢美しき生首の禍｣）
・ボイドの妻の浮気相手(ブラッド・デクスター（｢荒野の七人｣「太陽の帝王」）)
・リンダに惚れてストーキング行為をする銀行員ハリー(トム・ヌーナン)
・ギャングたちに農場に侵入され、拘束を受けるアーミッシュ一家の家長（アーネスト・ボーグナイン（「マーニー」｢ヴェラクルス｣「北国の帝王」）
・金策に悩む初老の婦人エルシー（シルヴィア・シドニー(｢暗黒街の弾痕｣「ビートルジュース」)。
　と錚々たるメンバーです。

　彼等がそれぞれ抱える様々な問題・葛藤が、外部からの大きな暴力の干渉によって有無をいわさず動く様子をフライシャー監督は90分足らずの尺内で見事に描いて居ます。

　ディスクの画面はシネスコサイズ。
　ワイドテレビで観賞すると、天地に黒帯が出る方式。
　字幕は下の黒帯に出て、画面に干渉しないタイプ。
　時代を考えれば充分納得の行く画質です。

　２．1959年「強迫/ローブ殺人事件（Compulsion）」

まさかまさかのフライシャー監督による黎明期の名作が嬉しいブルーレイBOXです。発売日が待ち遠しいです。ポニー様に感謝です。