同人王 の感想

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参照データ

タイトル同人王
発売日2014-03-05
製作者牛帝
販売元太田出版
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

無料Webコミック雑誌『電脳マヴォ』で第1話から最終話まで読んでいたのに、俺は『同人王』書籍版を定価で買ってしまった。なぜだろう・・・と考えてみるに、もちろん「肉便器先生」やケイコがかわいいのもあるがそれだけではなく、俺は『同人王』という作品の重みを物理的にこの手で実感してみたかったのだ(全裸で)。

この漫画は、あとがき漫画を見てもわかるように、「日々すべての条件が静かに悪化していく」人生にたいして、天才ならざる人間がどうやって立ち向かうかを描いたものだ。時には緻密かつ具体的に、時には激情のままに。

ワナビのニートである主人公は、そびえ立つ絶望に押しつぶされ、身を焼くような嫉妬に苦しむ。時に泥沼のような怠惰にまみれ、またある時には嵐のような野心に突き動かされる(全裸で)。絵は漫画っぽいが、描かれる感情は作者の実体験に基づいており、悲惨なほどリアルだ。

特に若い人に言いたい。生きている限り「人生詰んだ」と思う時は必ず来る。そんな時にはこの『同人王』をひもといてほしい。ありえない登場人物の言動にゲラゲラ笑いながら、主人公のヘタレぶりや非効率な奮闘に笑い泣きしながら、いつのまにか人生に立ち向かう武器を手にしていることに気づくはずだ(全裸で)。

かつて漫画は人の心の支柱だった。『あしたのジョー』や『巨人の星』が日本中の人々を支えた時があった。『同人王』もまた、日本中の(もしかしたら世界中の)暗い部屋にこもるボンクラたちを、光まぶしい緑の公園へと連れ出してくれるのではないだろうか(全裸で)?

※蛇足ながら、本書でリスペクトされている日本アニメーションの『ペリーヌ物語』と、その原作であるエクトル・マロ『家なき娘』も永遠の名作である。あわせて再評価されることを心から願う。

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