LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 263 高強度タイプ 10ml LNR-263 [HTRC 3] の感想

ロックタイトはねじロック剤（嫌気性接着剤/空気が遮断されることにより硬化する接着剤）として老舗で、業務用途としても広く用いられています。
ネジ（ボルト）・ナット共金属製の箇所に使用します。（プラスチックねじ、木ねじ、タッピングプラックスには使いません。）
本品263は高強度タイプですが、接着強度に応じて低強度の222、中強度の243などがあります。
どのような特性があるか詳しくお知りになりたい方は、メーカーのHPからダウンロードできる製品総合カタログに詳しく解説があります。
容量は本品の10mlのほか、0.5mlや50ml、さらに業務用の詰め替え用大ボトルなどがあります。
品質表示のところには「できるだけ早くお使い下さい」の決まり文句が書いてありますが、嫌気性接着剤そのものが上述のように化学的に特殊な接着剤だけに、何年にも渡って保存が効くという訳ではないので注意が必要です。品質が低下したものでは接着強度が低下するので、用途に応じできるだけ少ない量の接着剤を買うようにします。
容器には十分な空気があるので、接着剤自体が容器内で固まって使えなくなってしまうことはありません。そうした意味でも特殊な接着剤です。（メーカーでは保存を8〜21℃で2年としています。）
ただ付属のピンは捨てないで保管しておきます。たまにノズルの先端の接着剤が硬化して液が出なくなることがあり、再度利用します。

さて、本263は高強度で謳われている通り「永久固定タイプ」となります。つまり取り外しを必要としない、もしくは絶対に緩んで欲しくないネジに使用するのですが、硬化後の破壊/脱出トルクは強大で（M10ボルト・ナットにおける規定塗布量において33N･m=337kgf･cmとされるので、大したことがないと思われるかも知れませんが、実使用の経験上ではこれを遥かに上回る）、単に通常工具を使っただけでは取り外しが出来なくなり得ることを十分理解して用いる接着剤です。接着面積が増大すると破壊/脱出トルクはさらに増大し、益々取り外し困難となります。