武器よさらば (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル武器よさらば (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者アーネスト ヘミングウェイ
販売元新潮社
JANコード9784102100141
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

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第1次世界大戦のイタリア戦線。傷病者搬送の任務に就くフレデリック。オーストリア軍との戦線は、泥沼の膠着状態。イタリア軍は山に籠るオーストリア軍に対し、総攻撃をかける。その中でオーストリア軍の砲火を受けてフレデリックは負傷し後方に送られ、ミラノの病院に入院する。
ミラノの病院で看護師のキャサリン・バークレイと再会し、フレデリックは初めて恋に落ちる感覚を知る。フレデリックはミラノの病院に入院中に二人は激しい恋に落ちる。そうした蜜月も過ぎ、フレデリックの体調の回復により、戦線への復帰を命ぜられ、また北部イタリアの戦線に戻る。
戦線に戻ると、オーストリア軍に加え、ドイツ軍が本格的に侵攻してきて、イタリア軍は戦線を各所で打ち破られ、厳しい退却になる。
厳しい退却ののちにフレデリックを待ち受けていたのは、脱走兵との嫌疑であった。敗残兵が同じイタリア軍に殺害されていく中、フレデリックは脱走を決意する。この退却行は、ヘミングウェイならではの細密な描写で描かれている。
フレデリックは逃走を重ね、キャサリンとの運命的な再会をする。フレデリックは脱走兵として追われ、バーテンに助けられ、キャサリンと共にスイスに脱出する。
スイスでは、二人は満ち足りた生活を送るが、最後に残るのは悲劇的な結末そして絶望的な喪失感であった。
ヘミングウェイは「海流の中の島々」の中で死をもってしか埋められない喪失感が存在すると述べている。
フレデリックの喪失感はそうした種類のものであろう。この喪失感は、「海流の中の島々」に繋がり、結晶になったのだと私は思う。

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