近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (上) (中公新書 (385)) の感想
参照データ
タイトル | 近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (上) (中公新書 (385)) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 高階 秀爾 |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784121003850 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 |
購入者の感想
近代西洋美術について、とにかく何かを知ろうとしたとき、いまは職を退いた旧国立西洋美術館館長の高階秀爾を無視することなど到底できない。その入門書として、あるいは当時の日本における西洋美術研究の最先端の結晶としてこの本がある。日本の西洋美術研究を常にリードしてきた氏の論考は、例えその研究が時代の錆を蒙ってしまっていたのだとしても、いまもなお新鮮な感動、新たな発見、そして美術を楽しむというその驚きを提供し続けてくれる。入門書として、そして美術研究を志す者にとって、本書はある種の感動をともなって読まれるに違いない。「美術史」という枠の解体が叫ばれて久しいが、それでもこの書は燦然と輝く美術史の古典なのである。