土壌学の基礎―生成・機能・肥沃度・環境 の感想

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参照データ

タイトル土壌学の基礎―生成・機能・肥沃度・環境
発売日販売日未定
製作者松中 照夫
販売元農山漁村文化協会
JANコード9784540032943
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 農学 » 一般

購入者の感想

この分野がまだマイナーなので、このような初心者にも分かり易い専門書はかなりレアです。

まず読者の興味を引く文、分かり易い例が多いので読み安い!例えば月に土が無いという話をしたり、土壌水の説明でタオルの洗濯を例にしたり。眠気に襲われるようなことはまずありません。しかも内容は土壌の物理性、化学性、生物性などベーシックなものから植物栄養、重金属・農薬汚染などの環境問題についてもカバーされているので幅広い専門知識を吸収できます。何より凄いのは読むと今すぐ庭を掘り起こして土をよーく観たい!!という気持ちになることです。

専門書として十分機能するのはもちろん、初心者が読んで楽しめる専門書です。

 食料・環境問題に目を向け、土のことを知りたくなったら、この本をひもといて下さい。専門的すぎず、それでいて正確に土壌学の知識を解説してくれています。土に魅せられてその不思議を解いてきた先達やゆかりの土地などにまつわるエピソードを交え興味深く読ませる書きっぷりは、著者の人柄を想像させます。
著者は、農業改良普及員や地方の農業試験場を経て大学で後進の指導に当たっておられると奥付上に記されています。土に農業の現場近くで接し、それを深遠な学理に結びつけて紹介しているこの本から、私は宮沢賢治を思い起こします。賢治は、盛岡の高等農林学校での土壌学研究から離れて、理想に燃えて農村で働く道を選んだけれど、この本の著者は、農業の現場近くで土壌学を学び、農業や環境と土壌との密接なつながりをロマンの香りに包みつつ私たちに示してくれます。賢治とは違う道筋で、賢治の理想を現代に引き継ぎ生かしているように感じました。
21世紀は、食料でも環境でも、土壌の役割が見直される時代です。その時に、この本が果たす役割は大きいと思います。この本は、いわゆる教科書でもあります。教科書は、乗り越えられるものでもあります。それがないと科学の進歩はないのですから。その意味では、この本に書いてあることを現場に役立てながら、書いてあることを乗り越えるような知見が現場から出てくることも期待されます。そのようなことを思わす書きぶりもこの本の魅力のひとつです。

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農山漁村文化協会から発売された松中 照夫の土壌学の基礎―生成・機能・肥沃度・環境(JAN:9784540032943)の感想と評価
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