平常心を鍛える 自衛隊ストレスコントロール教官が明かす「試練を乗り切るための心の準備」 (講談社+α新書) の感想

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参照データ

タイトル平常心を鍛える 自衛隊ストレスコントロール教官が明かす「試練を乗り切るための心の準備」 (講談社+α新書)
発売日販売日未定
製作者下園 壮太
販売元講談社
JANコード9784062727341
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門

購入者の感想

「平常心というと、『どんな事態にも動じない心』をイメージするかもしれない。本当にそうだろうか」。

人生は苦難の連続だ。悲惨な出来事を経験した人に、「動じるな」「悲しむな」というのは酷な話だ。また、苦境を乗り切ったあとに罪悪感が襲ったり、辛い記憶を思い出すことが新たな傷を生むこともある。そのような場合に、あるいはそれに備えて、人はどのように対処すればいいのか解説している本。著者は自衛隊のコンバットストレス教官。

心のダメージを、惨事直後の「ファーストショック」と、事態が表面的に一段落してから心を侵食してくる「セカンドショック」という2つに分類し、特にセカンドショックに重点を置いて説明している。自分を責める気持ち。自分の反応に対する驚き。自分を信じられない気持ち。孤立の不安。いつの間にか偏った情報やバランスを欠いた解釈に閉じこもり、かつての悲しい記憶が長期間に渡って苦しみを増幅する。

解決方法は特殊なものではない。ひとつは情報との付き合い方。そして苦しみと長期間向き合うことでいつの間にか蓄積する疲労感のコントロール。セカンドショックは個人によって差が生まれやすい。孤独を避けること。話そうと努めること。そして、時が少しづつ心を癒すのを待つこと。ヒトは群れることで生き残ってきた筈なのに、過度に一人で耐えたり乗り切ろうとする現代の風潮がはらむ危険性に対して注意を促している部分もある。

PTSDも取り上げている。医学的対処が可能であり苦しいから病気なのだ。普通の人間の反応だ。だから、いろいろなカウンセラー制度を利用して、治療を受けるか話しあって決めればよい。また、自衛隊の任務、一般のカウンセリング、東日本大震災での例を適時紹介している。負担のかかる厳しい任務を行う場合には、実現可能な目標に小分けして各隊員に与えるといった工夫が必要だという。

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