全滅領域 サザーン・リーチ① の感想

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参照データ

タイトル全滅領域 サザーン・リーチ①
発売日2014-11-28
製作者ジェフ ヴァンダミア
販売元早川書房
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

突然世界に現れた謎の空間エリアX。これまで「監視機構」からいくつもの調査隊が派遣されたが、「無事に」帰還した隊はひとつとしてない。
そこに新たに派遣された4名の調査隊、隊員は名前を捨て、「生物学者」などの職名で行動する。調査隊は独自に発展した不可思議な生態系を調査するが、人為的な構造物が見つかる。その調査の過程で、生物学者は心理学者の行動に疑念を抱き始めるが、その最中、隊員の一人が失踪し、調査隊にも不和が広がっていく。そして、生物学者は予想外の発見をすることとなる・・・

 なんて言うか、性格的引きこもり気味の生物学者の一人称で語られるので、雰囲気が暗い暗い。
 「大型エンターテイメント」というには、到着点のない心理ドラマメインで疑問符がつきます。
 特に、本作で提示される謎は数多く、というかすべてが謎で、これに対して一つとして解答は与えられません。
 エリアXの舞台は魅力的で、今後どういう展開になるのか、どういう結末を迎えるのか、という期待は大きくふくらみますが、本書だけ取り上げれば狐につままれた感じ。短めの長編なので、この長さだから読み切れた。これ以上長いとキツイ。
 ただ、「監視機構」はすべてではないもののエリアXの謎は把握しているようだし、後に続く作品でいろいろと明らかになっていくのでしょう。期待感は持たせてくれるので、☆一つおまけ。相当風呂敷を広げているので、回収しきれずに尻つぼみで終わってしまう危険はありますが。

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