毛利元就 武威天下無双、下民憐愍の文徳は未だ (ミネルヴァ日本評伝選) の感想
参照データ
タイトル | 毛利元就 武威天下無双、下民憐愍の文徳は未だ (ミネルヴァ日本評伝選) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 岸田裕之 |
販売元 | ミネルヴァ書房 |
JANコード | 9784623072248 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
まだ第1章と第3章を流し読みしただけなのですが、これまでに手に取った毛利家関連資料や史料、分析書の中でも最も解りやすく読みやすい本でした。
まず特筆すべき点が、原文(もちろん漢文)とそれを現代語訳(一部意訳も含む)を併記してあり、細かい文節の意味合いに至るまで詳細に説明しておられるところ。日本史に興味はあるが漢文が苦手な自分にとっては非常に有り難かったです。史料からの引用部分にも「毛利家文書○○○番」という形で出典が明確に記載されており、筆者の主観ではない客観的な歴史分析が為されている(そう判る)点も秀逸でした。(ちなみに、軍記物などからは一切引用されていません。したがって軍記物でしか確認されていない逸話や合戦、厳島の戦いについては殆ど言及されていませんのでご注意下さい)
毛利元就という人物は非常に筆まめで、プライベートな手紙においてすら文の一言一言に様々な意味を込めて、丁寧に記述される人だったので、筆者のご配慮によりますます読みやすく意味もとれるようになりました。
また他の歴史書ではなかなか触れられていない、元就と隆元の父子関係や、毛利家の外の人々(商人やお抱え医者など)と元就との関係にも切り込み、当時の毛利家周辺の人間関係、その子細に至るまで記述されており、探求欲を掻き立てられました。既出の歴史資料に飽きてしまった方にも十分にお薦めできる良書です。お値段が若干高いのが残念ですが、それを度外視できます。
一地方の群雄などと呼んでしまうにはあまりにも巨大な影響力を残した英雄、そして良き教育者であり父親でもあった人間・毛利元就の隠れた魅力に迫りたい方、一度手に取ってみて下さい。
まず特筆すべき点が、原文(もちろん漢文)とそれを現代語訳(一部意訳も含む)を併記してあり、細かい文節の意味合いに至るまで詳細に説明しておられるところ。日本史に興味はあるが漢文が苦手な自分にとっては非常に有り難かったです。史料からの引用部分にも「毛利家文書○○○番」という形で出典が明確に記載されており、筆者の主観ではない客観的な歴史分析が為されている(そう判る)点も秀逸でした。(ちなみに、軍記物などからは一切引用されていません。したがって軍記物でしか確認されていない逸話や合戦、厳島の戦いについては殆ど言及されていませんのでご注意下さい)
毛利元就という人物は非常に筆まめで、プライベートな手紙においてすら文の一言一言に様々な意味を込めて、丁寧に記述される人だったので、筆者のご配慮によりますます読みやすく意味もとれるようになりました。
また他の歴史書ではなかなか触れられていない、元就と隆元の父子関係や、毛利家の外の人々(商人やお抱え医者など)と元就との関係にも切り込み、当時の毛利家周辺の人間関係、その子細に至るまで記述されており、探求欲を掻き立てられました。既出の歴史資料に飽きてしまった方にも十分にお薦めできる良書です。お値段が若干高いのが残念ですが、それを度外視できます。
一地方の群雄などと呼んでしまうにはあまりにも巨大な影響力を残した英雄、そして良き教育者であり父親でもあった人間・毛利元就の隠れた魅力に迫りたい方、一度手に取ってみて下さい。