力士雷電〈上〉 の感想
参照データ
タイトル | 力士雷電〈上〉 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 小島 貞二 |
販売元 | ベースボールマガジン社 |
JANコード | 9784583035567 |
カテゴリ | ジャンル別 » ノンフィクション » 実用・暮らし・スポーツ » スポーツ |
購入者の感想
元力士にして著作家、評論家、歴史研究者の小島貞二によるノンフィクションであるから、流石に雷電の人物像と背景となる江戸文化の描写が鮮やか。多分、雷電についての資料は著者が集めたものがほぼ全てといっていいのだろう。また、元力士が描いてるだけあって、身長や横綱になれなかった理由等についての推論も説得力がある。
がしかし、少し雷電寄りだな。妄信的といっていい部分もあるかもしれない。
254勝10敗2分け14預り5無勝負。確かに現在では考えられない位強い。一方で、本書に記載されている稲妻も130勝13負14分け3預り1無勝負、勝率に差はあるが圧倒的に強い。引技やアクシデントに近い負けもあるだろうから、9割以上の勝率だったら大差ないといえるかもしれない。それでも何故に雷電だけがスーパースター扱いされるのか?本書ではそこがぼやけている気がする。
江戸時代の話を限られた資料を基に辿っているので、なんらかの仮説をたててそれを検証する作業は不可欠であると思うが、「文武両道にて人物良好という人物像」ありきで描かれているので、少し鵜呑みに出来ない感覚を覚えるのはひねくれ過ぎだろうか。
もう少し、世の中の評価に対して否定的な姿勢で分析がなされていれば、かえって雷電がスパースターである所以に説得力が増したのかもしれない。
がしかし、少し雷電寄りだな。妄信的といっていい部分もあるかもしれない。
254勝10敗2分け14預り5無勝負。確かに現在では考えられない位強い。一方で、本書に記載されている稲妻も130勝13負14分け3預り1無勝負、勝率に差はあるが圧倒的に強い。引技やアクシデントに近い負けもあるだろうから、9割以上の勝率だったら大差ないといえるかもしれない。それでも何故に雷電だけがスーパースター扱いされるのか?本書ではそこがぼやけている気がする。
江戸時代の話を限られた資料を基に辿っているので、なんらかの仮説をたててそれを検証する作業は不可欠であると思うが、「文武両道にて人物良好という人物像」ありきで描かれているので、少し鵜呑みに出来ない感覚を覚えるのはひねくれ過ぎだろうか。
もう少し、世の中の評価に対して否定的な姿勢で分析がなされていれば、かえって雷電がスパースターである所以に説得力が増したのかもしれない。