小林秀雄全作品〈1〉様々なる意匠 の感想

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参照データ

タイトル小林秀雄全作品〈1〉様々なる意匠
発売日販売日未定
製作者小林 秀雄
販売元新潮社
JANコード9784106435416
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 全集・選書 » 個人全集

購入者の感想

かえりみすれば40年ほど前、高校1年生の時、三木清「人生論ノート」、亀井勝一郎「愛の無常について」そして小林秀雄の「私の人生観」の3つの内いずれかを読み読書感想文を書けという夏休みの宿題があり、「かったるいなぁ、この高校のOBらしいからコレにすっか」と文学青年とはほど遠い私が軽い気持ちで選んだのが小林秀雄との付き合いの始まりでした。16歳の青二才に理解できる内容ではありません。しかし何と深い知的興奮を与えてくれたことか。「すごい、何だかよく分からないが、この人は本物に違いない」という直感を子供心に持ちました。この時買った角川文庫はその後も何度も何度も読み直し今でもぼろぼろになって書棚にあります(私の読書歴でこれほど繰返して読んだ本は他にありません)。大学生になった後も全集(12巻本)や、その後に書かれた「本居宣長」や、諸々の対談集なども買い揃え読みふけったものでした。しかしどこまで理解できたものやら。ただ上っ面を撫でていただけのような気もします。でも「小林秀雄は全部読んだんだぜぇ」という達成感と満足感だけは得ることができました。…そして時は流れ社会人となり浮世に揉まれ、小林秀雄とも縁遠くなり、気付けば40台後半になってしまっていました。そんな時ふと考えました。「職場から墓場へなんて嫌なこった。50過ぎたらお金も地位も要らないよ。自分の好きなことをして過ごしたいもんだ」と。そして時間に余裕ある仕事に変え(年収は半分ほどになりましたが・・・)、今や50台半ば。最近は年間150冊超の読書三昧の日々です(おかげですっかり目が悪くなりました)。そして何故だか分かりませんが昨年後半あたりから小林秀雄が気になって仕方なくなりました。…という訳で何十年ぶりかの再挑戦です。折角新しい全集が出たので心機一転こちらで読むことにしました。確かに視覚的に慣れ親しんだ文章・頁(それ自体がよくできた美術品のようです)が、この全集は新字体、新かなづかい、ふんだんな振り仮名、しかも脚注付になりましたので初めは面喰いました。でもすぐ慣れましたし読みやすいことも確かです。本も安価だし小型軽量で持ち運びにも寝っ転がって読むにも便利です。今や小林秀雄はよい意味での古典と割り切り、体裁にこだわるのは止めました。要は理解し楽しめればよいのです。その意味では小林秀雄未経験の若い世代あるいは私のような出戻り読書家に

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