脳には妙なクセがある (扶桑社新書) の感想
参照データ
タイトル | 脳には妙なクセがある (扶桑社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 池谷 裕二 |
販売元 | 扶桑社 |
JANコード | 9784594069513 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 |
購入者の感想
過去5〜6年の脳科学の最新の知見をたっぷり楽しめるエッセイ集。脳の妙なクセを面白おかしく、一般人にもとても分りやすく温かく説明してくれる。一方で、207個もの文献を参照しており、脳研究者として手抜きなし(末巻の参考文献リストは嬉しいオマケ)。著者は「心は脳にあらず、身体や環境に宿る」と主張する。バックボーンは下記の3章:
全体は23章構成:
■11章:笑顔を作る(「まずは形から」で幸福になれる!?)
笑顔を作るから楽しいという逆因果。身体が特定の形(ポーズ)を作ることで、脳の特定の部位が活性化するという知見。
■22章:不自由が心地よい(ヒトは自分のことを自分では決して知りえない)
「自由なこころは」はよくできた幻覚。自由意志は身体的にしみついたクセから反射的に生まれるという知見。
■26章:使い回す(やり始めるとやる気が出る)
ヒトの高度な思考はもともと身体を制御するために設計されたモジュールを転用している。心は身体性を下地にしているという知見。
全体は23章構成:
■11章:笑顔を作る(「まずは形から」で幸福になれる!?)
笑顔を作るから楽しいという逆因果。身体が特定の形(ポーズ)を作ることで、脳の特定の部位が活性化するという知見。
■22章:不自由が心地よい(ヒトは自分のことを自分では決して知りえない)
「自由なこころは」はよくできた幻覚。自由意志は身体的にしみついたクセから反射的に生まれるという知見。
■26章:使い回す(やり始めるとやる気が出る)
ヒトの高度な思考はもともと身体を制御するために設計されたモジュールを転用している。心は身体性を下地にしているという知見。
本書は、脳がもつ不思議な「クセ」を軽快な語り口で紹介してくれるエッセイ集。
脳に関する雑学本は他にも色々あるが、本書は類似の本よりも優れている。
特に、ただ脳の不思議な特徴を示すだけではなく、その特徴を科学的根拠によって説明している点が良い。
例えば「第1章:IQに左右される」では、「運動の得意な人ほど勉強の成績も良い傾向にある」という実験結果を、「読書の内容を理解するときには脳の前頭前野や帯状野が活性化するが、これらの領域は有酸素運動のときに活動する脳部位でもある」と科学的に説明している。
文体も読みやすく、短時間で脳に関する知識を身に付けたい人におすすめの1冊。0
脳に関する雑学本は他にも色々あるが、本書は類似の本よりも優れている。
特に、ただ脳の不思議な特徴を示すだけではなく、その特徴を科学的根拠によって説明している点が良い。
例えば「第1章:IQに左右される」では、「運動の得意な人ほど勉強の成績も良い傾向にある」という実験結果を、「読書の内容を理解するときには脳の前頭前野や帯状野が活性化するが、これらの領域は有酸素運動のときに活動する脳部位でもある」と科学的に説明している。
文体も読みやすく、短時間で脳に関する知識を身に付けたい人におすすめの1冊。0