よくわかるポラリティセラピー―「心」「体」「魂」を深く癒す 体の磁場の極性を利用した注目のホリスティック療法 の感想

書店の癒し系の棚を何となく眺めていたとき、ふと目に入ってきたタイトル、「心と体と魂」。パラパラとページをめくると、これら３つがそれぞれが癒されることによって、相互にパワフルな影響力が働き、真の健康と幸福をもたらすという。早速、購入した。自然界と同様に、人間も空、風、火、水、土という５つのエレメントから成っているらしい。この５つのエレメントがバランスよく流れていると、健康で、人間関係も良好になり、クリエイティブな発想に導かれ、幸福感に満ちた状態になるという。この５つのエレメントの組み合わせの特徴や、時にはバランスを崩すこともあることがわかると、自然と、これまで「性格が悪い」と思えた職場の意地悪な同僚のことも、「火」が強い特徴に加えて、今は何かの理由で土もバランスを崩しているから、あんなに意地悪でかたくなになるのかななんて思ったりもする。そう思って職場の人間とも付き合うと、不思議なことに今まで苦手だった人が自分に優しくアプローチしてくるのだ。この本によれば、たぶん、それは自分が優しい気持ちになったことで、周辺の人々にも優しさが伝播しているのだろう。子育てにも役立ちそうだ。子供だってそれぞれエレメント上の個性を持ってこの世に生を受ける。ゆっくりとした行動が特徴の子供にやたらと急がせても、子供の心や体の調子を崩すだけだろう。そこは、親が知恵をもって子供のエレメントの特徴をつかみ、それにあった子育てをしたい。何といっても、子供たちは私たちの未来を支える大切な存在なのだし、無条件で愛情を注ぎたくなる存在だ。愛情を注ぐといえば、何でも、「親子関係」というものが自分に大きく影響しているらしい。故意か否かにかかわらず、私たちは親に傷つけられていることも多いだろう。それは、人間に最も大きな影響を与えるらしい。でも、そう気づいたら、その傷から癒えて自分を取り戻すのは自分の責任ということが書いてあった。この本は、そして、この本の土台となっているポラリティ・セラピーが、その癒しのきっかけを与えてくれるのだろう。この本には、エレメントやポラリティのボディワークを通して、バランスを崩した体と心の不調から立ち直る方法がたくさん書いてあった。読み終えた今、私たちの人生の深い苦悩がすべて、心の成長のために必要だったことに思える。0