ヘビーデューティーの本 (ヤマケイ文庫) の感想

オリジナルがどうしようもなく高騰中ですので、
こういう形での復刊は基本的には賛成です。
しかし…

大変残念な情報かもしれませんが、この文庫版は、
ヘビーデューティーの本 (1977年)の忠実な復刊では無いことを申し上げなければなりません。

勿論、今は無き店の紹介が削られていてもそれは仕方がない。
店紹介にホームページアドレスを載せたのも、それは当然かもしれない。
版型が変われば、そりゃレイアウトも若干いじらねばならないでしょう。

しかし、そういうことと関係ない至高のページを一部ざっくり削ってしまう、
カラーページを白黒にしてしまう、というあたりは
率直に申し上げて、いかにも残念です。
どこがどうとは、敢えて申し上げません。
オリジナルをお持ちでない方には悔しさが増すだけでしょうから。

そもそもこういう文化遺産は、そのまま新しい世代に手渡して欲しいんですが、
そういうことは無理なのでしょうか…
担当編集者がオリジナルに対して愛があれば、もう少し何とかなったような気がします。残念。
それでも、この本の素晴らしさは、この文庫版でも十分伝わりますので、
無い物ねだりは空しいだけですから、今はこれで感謝、なのでしょう。
でも、出来ればオリジナルに忠実に改版して欲しいなあ…