航空大革命 10年後に航空市場が倍増する (oneテーマ21) の感想

目次からもわかるように、航空の今を幅広い話題で押さえた新書です。

新書のボリュームだと、これだけの話題を一つ一つ丁寧に取り上げようとするには普通は無理があり、食べ散らかしただけの印象になりがちですが、本書は一貫したテーマを根底に流しながら書き進められており、読後は断片的な情報が一挙に有機的に繋がってくるようなイメージを持てます。

そのテーマとは、太古の昔から人と人は直接出会ってつながりが生まれ、ビジネスが生まれて来たということ。生まれて１００年ちょっとの「航空」という世界が、時代の変化を時には自ら引き起こしながらそれを支えてきたこと、これからも支え続けるために進化し続けることが、ほわっとした感じではありますが確実に理解できる感じです。

業界人へのインタビューや、著者の様々なエピソードも散りばめられて読みやすい構成になっているので、週刊誌で面白おかしく取り上げられている話題を少し知的に自分のものにしたい方にはオススメ。

飛行機の綺麗な写真もカラーで収録されており、目でも楽しめます。

とかく変化の早いこの世界。半年後に読んだら状況が変わっているかも。まさに今読んでおいて損はない本だと思いました。