生きるとは、自分の物語をつくること (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル生きるとは、自分の物語をつくること (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者小川 洋子
販売元新潮社
JANコード9784101215266
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 論文集・講演集・対談集

購入者の感想

 2007年7月19日に亡くなられた臨床心理学者でいいのかな? 河合隼雄(かわい はやお)と、作家・小川洋子の二回にわたる対談(『魂のあるところ』と題された2005年12月15日のものと、『生きるとは、自分の物語をつくること』と題された2006年6月15日のもの)と、小川洋子の『二人のルート 少し長すぎるあとがき』を収めた一冊。

 ふたつの対談のなかでは、河合先生のカウンセリングや「箱庭療法」を行なった際の忘れがたい出来事、日本が世界に誇る『源氏物語』のこと、欧米と日本の文化・宗教・人生観の違いなどについて、ざっくばらんに、でありながら、実に深いところまで掘り下げて語り合っている第二回目のものが印象的でしたね。ヴァイオリンとピアノの滋味豊かな、味わい深い二重奏に耳を傾けている、そんな心持ちになりました。

 <河合隼雄先生の追悼特集となってしまった二〇〇八年冬号の『考える人』が送られてきた時、私は思わず表紙に向かって、「先生」と声を掛けそうになりました。>の文章からはじまる、本単行本書き下ろしの小川洋子のあとがき。これがまた思いのこもったもので、何度か目頭が熱くなりました。

 本書のほか、『科学の扉をノックする』『世にも美しい数学入門』『小川洋子対話集』など、小川洋子のインタビュー・対談集は読みごたえがありますね。お互いの思いが共鳴し、深く和するみたいな、透明な青空に「カーン!」と冴えた音が響くみたいな、そんな対話の雰囲気が素敵です。0

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