Animal Liberation: The Definitive Classic of the Animal Movement (P.S.) の感想

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参照データ

タイトルAnimal Liberation: The Definitive Classic of the Animal Movement (P.S.)
発売日販売日未定
製作者Peter Singer
販売元Harper Perennial Modern Classics
JANコード9780061711305
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

購入者の感想

一応分野としては生命倫理学と呼ばれるが、ソクラテスに遡る「超シンプルにして根源的問い」「恐いからそこに踏み込んじゃならない系の問い」を発してしまう系統の哲学である。哲学が難解になったのはソクラテスの弟子のプラトン様があまりに大天才であらゆる分野で思考を深めてしまったからなのだが、プラトン様だって追及しない問いはあった。「動物を食べていいの?」「いいの?でも何で?」ってヤツだ。
哲学は人間関連の事柄にばかり思い巡らして動物について考えてこなかった(モンテーニュは偉大なる例外)。しかしちょびっと考えた人たちはいた。例えばトマス・アクィナスだ。「動物を残酷に扱ってならない理由は、動物が可哀相だからではなく、そうすることによってアナタが残酷な人間になるからである」とか言った。そしてデカルトだ。「動物は時計と同じ。動物の叫びは時計がチクタクと音を立てるのと同じ。動物は機械と同じだ(だから残酷にしてもいい)」だそうだ。デカルトはクリスティーナ女王様に拉致されて極寒のスウェーデンで肺炎で亡くなったが、死に際の呻き声は時計のチクタクであったことだろう。

本書は、動物に対する権利や理解を深めたい人だけでなく、動物を飼っている人、習慣的に肉を食べる人、ベジタリアン、食肉に疑問や納得していない点がある人に手にとって貰いたいと思っています。

例えば「動物には人間と同じような権利があるのか?」
この問いに
「無いに決まっている」
「あるに決まっている」
「あるけど人間と同じような権利ではなく動物の範疇である」
このようにいくつかの簡単な答えを思いつくと思います。
本書は、これら(他にもあります)の答えに対して一つずつ、問題点を非常に分かりやすく、科学的根拠を示して説明しています。

本書は一方的な視点から感情に訴えかける本ではありません。
動物に関わりのある人だけでなく、動物に権利など一切ないと思っている人たちにもぜひ読んでもらいたい本です。

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Harper Perennial Modern Classicsから発売されたPeter SingerのAnimal Liberation: The Definitive Classic of the Animal Movement (P.S.)(JAN:9780061711305)の感想と評価
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