はっか油の愉しみ の感想

文体が「である。〜だ。」調です。
内容的にはエッセイ的な読み物としてもじゅうぶんに楽しめるものなのですが、この本の場合はこの文末の断定口調的な文章で台無しになっていると感じました。
「です。ます。」だったら、きっとお気に入りの本になっていたのにな…。
まぁ、文体は好みの問題だと思うので、気にならない方にはいいんじゃないでしょうか。
はっか油のレシピは、本の通り作ってみたり、ここから想像力を膨らませて自分でアレンジしたり、自分なりの使い方を思いついたりできて面白かったです。

全くの手作り初心者ですが、いくつか作ってみました。
ちなみに『はっか油』含む材料、または道具のほとんどは、日本全国にあるドラッグストアやスーパーで手に入ると思います。これが本当にすごいところです。
『シンプルなはっかのバーム』･･･ジャムの空き瓶と使い捨てスプーンで作成。ワセリンのベタつきが少し気になりますが、はっかのすっとする効果で血行がよくなっている気がして気に入りました。
『ミントの歯磨き』・・・使っていないシュガーポットと計量スプーンで作成。昔の塩からい歯磨き粉だ！後味もはっか油のおかげですっきり。お年寄りとか好きそう。
『はっかの消臭パウダー』・・・使ってない空き瓶に入れるだけ。シュークローゼットに置いたら、嫌な臭いをはっかが打ち消した！後からはっかの追加が簡単で、しかも捨てることなく最後は洗浄に使えるところが気に入った！これはいい感じです。
『ミントのエアフレッシュナー』・・・100均のボトルに入れるだけ。香りがとてもとても良いです。我が家には蟻がたまに出るのですが、これで床掃除をすると出なくなるそうなので試してみようと思います。
北見のハッカ油はツンとする香りや刺激が強いので、好き好きではありますが、薬局のはっか油の方がこれらのレシピには向いてるのかもと思いました。
他にも作ってみたくなるレシピ満載。そのどれもがとても簡単な材料でできるので、初心者の私にはぴったりでした。
ガッツリと理屈や制作過程が書かれた薬学的な本ではなく、エッセイ＋レシピといった軽い読み物です。
著者のはっか油大好きという気持ちもひしひしと伝わってくる良い本だと思います。

「はっか油」が、こんなに身近なものだったとは、この本を読んで初めて知りました。
本に書いてあった通り、フツーの薬屋さんで何気にお店の人が「はっか油」を出してくれました。
正直、「ホントに置いてるんだ！」と驚きました。
せっかくなので、この本に書かれたレシピをごくごく簡単なものから試しています。
よい香りだけでなく、いろいろな効能もあるんですね。
「私、カラダにいいことしてるな〜」っていう、やさしい気持ちになりました。
どのレシピも結構お手軽にできて、「はっか油」のお値段もお手頃だから、この本はすごくお買い得でした。
前田さんが、「はっか油のない生活は、もはやあり得ない」と書かれてるのに納得！　私もそうなりそうです。