演劇界 2015年 01月号 [雑誌] の感想

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参照データ

タイトル演劇界 2015年 01月号 [雑誌]
発売日2014-12-05
販売元小学館
JANコード4910019250159
カテゴリ »  » ジャンル別 » 雑誌

購入者の感想

宝塚歌劇が生誕100年という節目に合わせての特集が読みどころたっぷりでした。

玉三郎×植田紳爾(かつてベルばらの脚本演出も手がけた)の巻頭対談は、歌劇団の生みの親小林一三が「歌舞伎を洋楽でやろう」と発想したことが始まりだという話をベースに、男役も女形も性を超越した透明な境地に近づくことが理想だという玉三郎。
染五郎×紅ゆずる の対談では、「染模様恩愛御書」を見たという歌舞伎ファンの紅ゆずるの話から始まり、羽根を背負うこと、大階段の意味、そしてお互いが組織のしくみ、伝承の仕方について役者どうしの本音をぶつけあっています。
そして壱太郎×演出の石田昌也の対談では、スター主義のありかたの差異について、また座付き作家がいるという点では歌舞伎に近いということなど。
 それぞれの対談のほか、「歌舞伎と宝塚の交流」では九代目團十郎が歌舞伎にも洋楽を入れようと考えたこと、宝塚の演目の中でつねに継承されている歌舞伎作品のこと、菊五郎劇団が大正期に宝塚劇場で公演したこと、など歴史的トピックを取り上げています。

 女形と男役。よく裏表のように言われる二つの世界ですが、対談のはしばしにあらわれる俳優や演出家の本音が鋭い切り口になっていてお互いを照らし出しています。
 この問題を総括して論じた評論が今後書かれるのを期待させます。

 それ以外でも、仁左衛門丈のインタビューと、浅草花形歌舞伎の七人の二十代の役者たちのユニークな座談会が目をひき、充実した号でした。

 付録として来年度の歌舞伎俳優カレンダーがついています。
 しかし、どういう基準なのか、吉右衛門丈が2枚、幸四郎丈が1枚、祝復帰ということなのか三津五郎丈と仁左衛門丈が1枚ずつ、そのほかは菊之助、海老蔵、玉三郎、猿之助(スーパー歌舞伎セカンド)、橋之助、そして七之助丈ひとりのものと、七之助丈と勘九郎丈のペアのもの、という選択です。菊五郎丈や藤十郎丈があってもよかったのでは・・とちょっと思いました。
(が、あとで気づくと、このカレンダーは、今年の「演劇界」の表紙を集めたものでした。)
 
 

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