理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書) の感想

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参照データ

タイトル理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者高橋 昌一郎
販売元講談社
JANコード9784062879484
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 論理学・現象学

購入者の感想

久しぶりに「面白すぎる本に出会った」という感想を持たせてくれる本に出会った、というのが読後の正直な感想です。

私は哲学や論理学については素人ですが、この本はそのような素人であっても、グイグイと引き込まれていく、非常な読みやすさを持っています。なぜそうなのか考えてみると、以下のような特徴があると思いました。

1) 分からない人の存在を前提に書いている
 とかく専門書に頻出しがちな横文字や専門用語の説明無しの使用は、この本では皆無と言えます。なぜなら、架空のシンポジウムを文字おこしした本として書かれており、素人の会社員や運動選手などといった、普通の人が「分かりません!」とすぐに突っ込みを入れ、「では分かりやすくご説明しましょう」と、すぐに説明が続くからです。それでも、「分かりやすくと言いつつ、実際には分からない」ということが他の本では多いのですが、この本に限ってはそのような心配は無用です。

2) 問題の提示の仕方が生活に密着した題材として出されるため常に現実感がある
 とかく哲学というものは、素人から見ると、およそ生活とはかけ離れた絵空事、という風に感じがちです。それは、問題設定が自分の生活の領域とかけ離れているからだと思います。この本はそうではなく、常に「私たち一般人の現実」を議論の出発点にしています。そのため、哲学や論理学とは、実は自分の生活に非常に大きな位置を占めているのだ、ということが良く分かるようになっています。生活に役立つ本、人生を豊かにさせてくれる本。著者はおそらくそう言うことを目指して書いたのではないかということが、読んでいて良く伝わってくるのです。

他にも色々、良い所はあるのですが、私にとってはこの二点だけでも、読むに値すると思います。ぜひお読み下さい。おすすめします!0

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