小さな会社の社長さんの「簿記の教科書」 の感想

資格試験のために簿記を勉強したことがあります。
今は実務でも多少、簿記に携わることがありますが、勉強していた頃に「わからなかったこと」は、そのままになっていました。
「わからないから、丸覚え」という状態になっていたのです。

今回、本書を読んで「わからないから丸覚え」という状態だった部分が、はじめて「そうゆうことだったのか」とわかりました。
本書は、こういった「実務で、なぜそうなるか、わからない部分」をピンポイントで取り上げてくれています。
逆に、「試験では頻出だけど実務であまり役に立たない部分」は、バッサリ切り捨てられています。
これはタイトルどおり「社長さんのための」という視点があるからでしょう。

もう一点、著者が「経営のわかる簿記講師だから」という点も挙げられると思います。
試験対策だけの講師であれば、こういった視点の本を書くことはできないでしょう。

「試験のための勉強はしたけど、実務とは違う」ということを痛感した上でわからないことがある場合には、本書をオススメします。