ジョークで読むロシア (日経プレミアシリーズ) の感想

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タイトルジョークで読むロシア (日経プレミアシリーズ)
発売日販売日未定
製作者菅野 沙織
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532261061
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

本書の著者の本を読むのは二冊目。
ロシア出身で、見た目は完全にロシア人でありながら日本人であるという著者のユニークな立場から見たロシア論は、非常に興味深い視点を投げかけてくれます。

本書は「アネクドート」(ジョーク、小話)を介して、ロシアの今、特に経済について語るものです。
話題はロシア経済危機とその後、プーチン引退のあれこれなど、多岐にわたります。
最初にアネクドートが来て、その後にロシアの現状が、という構成。

どのアネクドートもなかなか面白いし、そこから垣間見えるロシア社会の問題もなかなか根深いもの。
ただ、それでもかつてのソ連時代やソ連崩壊直後に比べたら、ずいぶんとロシアが明るくなってきているんじゃないか、というのが全体の印象です。
そして、そのためなのか、ソ連時代のアネクドート(たとえば名著『ロシアのユーモア』に書かれているような)に比べると、アネクドートそのものがちょっとパンチにかけるのも事実。

ユーモアというのは、抑圧されていればされているほど鋭さを増すのかも、そんなことを感じた一冊でした。
あ、もちろん、十分面白い一冊です。

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